無駄な知識は無駄なのか?
瀬戸智子の枕草子さんの月は東に日は西にから、以前書いた天動説で、いいんじゃない?へトラックバックいただきました。誠にありがとうございます。
どうも、今の子供達は日の出日の入りの方角がわからないようです。しかし、私もわかりません。☆logさんへのコメントでも書いたのですが「西から登ったお日様が~、東へ沈む~、えっ大変!」という天才バカボンの歌の逆だとしか覚えていません。だから、身に付いたものではなく、子供達を笑っている場合ではありません。
それと、瀬戸さん曰く、子供たちが星空を見ないらしいです。こっちは子供達に勝ちました(笑)。北の空の北斗七星とカシオペアを見て、北極星を探してました。それが、有名な割りに、北極星はしょぼい星なんです。テストの引っ掛け問題で、北極星は何等星か?ってのがありますが、これ本物見てれば1等星でないことはわかりますね。冬のオリオン座、これ絶対見てました。3つ並んだ星、そう、オリオンの帯に当たる星ですが、あれ、毛利家の家紋のもとらしいですよ。私は勝手に、「黒い三連星」となずけていました。私と同年代か、マニアの方にはわかると思いますが・・。あと、さそり座なもんで夏はさそり座を探してました。あの赤いのがアンタレスか?なんてほざいてました。そんな星空を見ようともせず、天体は苦手?なる言葉を発する子供達に瀬戸さんは、
嫌いとか苦手という前に「触れる」事をしていないような気がします。空を見上げるという経験をしていなければ、教科書で学んだ事なんて所詮は「絵に描いた餅」です。私も同感です。教科書で学ぶということは、点のようなものです。それに実体験が加われば、線に、面に、立体にと発展して行きます。それこそが真の知識だと思います。
ただ、すこし違和感も覚えます。天動説で、いいんじゃない?でも書いたのですが、テストに出ない知識は無駄な知識という常識が現代にはびこっています。子供達に「夜空を見ようよ」と呼びかけることは、「テストに出るから見ようよ」「教科書に出てるから見ようよ」「基礎知識が無いといわれるから見ようよ」と聞こえているのかもしれません。つまり夜空を見ることに理由を求めるような意識をもっているのではないかと思うわけです。そして、そんな言われ方をされれば、子供達はいちいち体験しなくても、テストに答えることができる事を知っていますから、わざわざ見ようとはしないわけです。これは悪循環です。私なら子供達に星空を見ようよと言う時、理由を求めません。無駄に眺めるだけでいいと思うんです。あれが北極星、なんて見なくていいと思います。きれいだな、でいいんじゃないでしょうか。どうして月が満ち欠けするかなんて考えなくていいと思います。私は満月より三日月が好き・・でどうでしょう。山中鹿之介の話もあることですし・・(戦国マニアの私の無駄知識、ちなみにマニア的にいうと正式には山中鹿介らしい)。
それと、天動説みたいな誤った知識を持っているということは、そんなにいけないことなのでしょうか。私が小学校のとき、担任の先生が「世界で一番長い川は?」と質問しました。私の友人が、喜び勇んで「アマゾン川!!」と答えました。これ誤ってるんですが、今思うと子供の感覚としてごく自然だと思うんです。地図を見てみれば、アマゾン川には多くの支流があり、きわめて大きくみえる川です。テレビや図鑑を見ることで、そこには果てしない熱帯のジャングルが広がっていて、数多くの動物が住んでいることを知っています。その自然の大きさ雄大さを感じていれば、世界一の川と答えることはごくごく普通のことではないでしょうか。その自然の雄大さというある意味無駄な知識を知らず、資料集の数字だけ見て「ナイル川」って答えるより、よっぽどましなんじゃないでしょうか。ちなみにその担任の先生は「アマゾン川じゃありません。ミシシッピー川です」って、教えてましたけど・・。
私の提案は、最低限の知識はちゃんと教えろという、天動説論争の論調ではなくて、「子供達よ、どんどん無駄な知識を身に付けなさい」です。これは子供に対する問いかけではないかもしれません。むしろ無駄な知識はもたせまいとする大人に対する問いかけかもしれません。 夜9:00をすぎて塾から出てくる子供達を見ると、せっかく無駄知識を得る大事な時期なのに、もったいないと思うんです。まさに無駄をそぎ落とし、無駄を身に付けない体質を作っているようで、私としてはちょっとどうかと考える今日この頃です。
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追加記事:天動説でいいんじゃない?へトラバいただきました、にわか教育パパの世迷い言さんと、やわらかな宇宙: 小学生の天文知識さんに、結構論調が合いまして、トラバさせていただきました。
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コメント
>>夜9:00をすぎて塾から出てくる子供達を見ると、せっかく無駄知識を得る大事な時期
「トリビア」始まりますよね~。ウソです。
そうですね、無駄な知識は会話に事欠かないんですよ。
私のブログが然り、もう無駄な経験のオンパレード。
勉強は大事だけどもっと他に大切なことがある。
漠然としてますがうちの子にもそうしてもらいたい。
あ、うちの子が勉強できないっていうのがまるわかり!
失礼いたしました。
投稿: コングBA | 2004/09/30 11:49
コングBA様、毎度コメントありがとうございます。
意外に、私なんか、子供持ったら、教育親父になるかもしれません(笑)。「地球が太陽の回りまわっとるにきまっとる!」(方言丸出し)なんて、怒ってたりして・・。
でもやっぱり本音は、勉強しかさせないようなことはしたくないですね。いろんな可能性を伸ばしてあげたいと思います。
投稿: 彰の介 | 2004/09/30 21:40
彰の介 さん。
こんにちは。
先日、トラックバック、コメントいただいて、
随分考えました。
有り難うございました。
基本的に、彰の介 さんのご意見には賛成です。
もしお時間がおありでしたら、
「瀬戸智子の実験教室」も、またご覧ください。
http://homepage3.nifty.com/jikkenn-kyositu/
ただ、
私は、一般の人が、
「天動説いいじゃな〜〜〜い」
「無駄も必要」
と、いうのと、教育関係者が言うのとは、
自ずと違うと思うのです。
わけても、文科省は、
この事実の重みはしっかりと受け止めてもらいたいなぁと思っています、、、
また、いろいろご意見お聞かせくださいね。
楽しみにしています。
では。
また。
投稿: せとともこ | 2004/10/01 11:48