老人とほりえもん
ニッポン放送株取得、フジテレビ乗っ取り騒動に絡んで、「ほりえもんネタ」が花盛りです。ということで、この記事を[ゴーログ]日本は本当に資本主義の国なのか?へトラックバックさせていただきました。
どうも、ブログの世界では、強引?とはいえ、法に違反するようなことはしていないほりえもんに対して同情的で、応援が多く、旧勢力老人やら、守旧派勢力に手厳しい意見が多いようです。私も基本的に同意見で、会社乗っ取りというと悪いイメージがありますが、別に悪いことでも何でもありませんし、政財界の過剰反応には正直びっくりしてしまいます。最低限政治家は、感情論と法的な問題を混同してもらいたくないですがね・・・。
ただ、この問題は、「フジテレビやニッポン放送」と「ほりえもん」のリスクの伴った勝負なのですから、「ライブドアが相当数の株を所得したのだから、すでにライブドア勝利であり、現行の株式制度の中で抵抗するのは見苦しい」的な意見には賛成できません。理由はどうあれ、フジテレビはライブドアをけぎらいしているのですから、それはそれで仕方ありません。乗っ取られないように何とかもがくことまで否定する権利はないでしょう。気になるのは、ほりえもん自身が、「将棋でいえば王様が詰んでいるのに穴熊に囲うようなものだ」なんて発言していることです。ほりえもん自身は詰んだと思っているようですが、ものごと王様の頭に金がのるまでどうなるかわかりません。なんとなく自分自身は計算し尽くしていると信じ込んでいるようですが、そんなほりえもんの態度に危うさを感じるのは私だけでしょうか。
それにしても私が理解できないのは、「ライブドア、ほりえもん」の人気のなさです。誰に人気がないかというと、とにかく老人(上に書いた旧勢力というか、守旧派という方々)たちに人気がありません。しかしこれは、何も新興勢力全てが人気がないわけではなく、ずば抜けてライブドアが嫌われている印象があります。プロ野球の問題も、「ライブドアはダメだから楽天よろしく」っていう密室の話があったらしい雰囲気が漂っていますし、ダイエーは知らない間にソフトバンクがお買い上げということになりました。とにかく野球界からのライブドア締め出しの印象が拭えませんでした。今回のフジテレビのこともどうでしょう。老人達は、ライブドアとの提携によるメディアの発展の可能性なんて全く考えてもいません。とにかく、ライブドア、ほりえもんは嫌だ!という感じです。これが、それこそ楽天による、ソフトバンクによる業務提携という話だったら、ここまでこじれたかどうか?。もちろん大問題になったとは思いますが、政財界まで巻き込んで問題視することになったかどうかは・・・、正直そこまでにはならなかったような気がしてなりません。
老人は考えが古いとか、既得権益を守ることしか考えていないとかいうのは間違いではないでしょう。そして、今のライブドア、ほりえもんは、そんな古さや権益に大きな風穴を開けていることも事実でしょう。ただ、この老人達からの人気のなさの原因の解析をしないまま今までどおり老人無視で突き進んでいくと、いつか落とし穴にはまるような気がしてなりません。まだ若いけど若年寄の頭を持つ私の考え方からいくと、もう少しやり方があるんじゃないかなあ?という気がてならないのですが・・・。
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コメント
ホリエモン、頑張れ!! です。
>ただ、この老人達からの人気のなさの原因の解析をしないまま今までどおり老人無視で突き進んでいくと、いつか落とし穴にはまるような気がしてなりません。まだ若いけど若年寄の頭を持つ私の考え方からいくと、もう少しやり方があるんじゃないかなあ?という気がてならないのですが・・・。
その、「もう少しやり方がある」手法で、楽天やソフトバンクはやってきたわけですが、そうしてできることは従来の枠組みを維持することとなり、枠組みを超えた新しいことをするのは困難です。
ホリエモンが今のやり方でどこまで進んでいけるかが、日本の社会・経済の柔軟性をはかる試金石であるように私には思えます。
だから、「頑張れ、ホリエモン!!」
投稿: mia | 2005/02/26 06:49
mia様、コメントありがとうございます。
私としては、ほりえもんが先鞭をつけただけで撃沈しないかとハラハラしています。もし撃沈しちゃうと、ほりえもん的手法のそれこそ全否定になっちゃいそうじゃないですか。だから、撃沈だけはしてほしくないんですよね。
あと、ほりえもんが、ダイエーの山内さんとか、西武の堤さんと、読売のなべさんとかの卵でないことを祈るばかりですが。でも・・・。
投稿: 彰の介 | 2005/02/26 20:27
>ほりえもんが、ダイエーの山内さんとか、西武の堤さんと、読売のなべさんとかの卵でないことを祈るばかりですが。でも・・・。
ほぼそうなることは間違いない?ベンチャー企業は、社長の個性によるところが大きいですから。
投稿: でめ | 2005/02/27 06:43
でめ様、コメントありがとうございます。
もし、ほりえもんがいわゆるワンマン型カリスマ経営者の卵だとすると、ただ時代は繰り返すっていうだけのことですね。私としては、ああいう方々とは何かが違っていてほしい、ただの老人との世代交代であってほしくないと願うばかりです。
投稿: 彰の介 | 2005/02/27 12:52
初めまして、木村剛さんのブログ経由で「老人とホリエモン」と言う対比が面白くてトラックバックさせていただきました。
>もし、ほりえもんがいわゆるワンマン型カリスマ経営者の卵だとすると、ただ時代は繰り返すっていうだけのことですね。私としては、ああいう方々とは何かが違っていてほしい、ただの老人との世代交代であってほしくないと願うばかりです。<
同意です。出来ればそうならない社会を我々が後押ししたい物です。
投稿: kaku | 2005/03/06 17:02
kaku様、コメントありがとうございます。
やっぱり、ほりえもん自身の自覚が問題かな?と漠然と思っています。攻めているうちはいいですが、守りに入る立場になった時、甘んじて新興勢力の攻勢を許すことができるかどうか。
実は、私たちはそんな厳しい目をほりえもんに向けることが必要なのかもしれませんね。後押ししたらそのまま崖から落ちちゃったりして・・・・。いや、失礼しました。
投稿: 彰の介 | 2005/03/06 23:33
>守りに入る立場になった時、甘んじて新興勢力の攻勢を許すことができるかどうか<
どうでしょうね、今のようにそこに常に自由な競争が保証されていれば、優勝劣敗の力は働くのだろうと思いますから、彼に力が無くなれば彼の思惑はどうであれきちんと退場させられるのではないでしょうか?
そういう意味では、今の守旧派ってずるいじゃないですか、彼らが若かりし頃の守旧派はGHQだのに一掃されていて、彼らは青天井のスタートだった訳ですよね。
戦争と言う「信じられるものは自身だけ」と言う壮絶な経験をなさったのだとしても、余りにも後の人たちに席を譲らなさ過ぎるように思います。そういう印象、同世代の彰の介さんにはありませんか?
>なんとなく自分自身は計算し尽くしていると信じ込んでいるようですが、そんなほりえもんの態度に危うさを感じるのは私だけでしょうか。<
私も強くそう思います。でも、そこが彼の若さだしだからこそ面白い。みんな楽天の社長さんや木村剛さんのように正統派ばかりじゃつまんないです。失敗したって再度挑戦して崖から這い上がったのであるならば過去は問わぬ…そういう社会を後押ししたい私です。
投稿: kaku | 2005/03/07 16:11
kaku様、コメントありがとうございます。
私の個人的な人間観なんですが、「人は立場によって意見が変わる!」っていう矛盾した存在だと感じています。だから、あまり守旧派のスタート時の状況について、考えたことはありませんでした。結局のところ、攻めの立場の時は「正々堂々、野戦で勝負しろ!」といっておきながら、守りに入ればお城にこもってでてこない。所詮人間なんてそんなものではないでしょか。守旧派にもいろいろ言い分はあると思いますよ。「お前らは恵まれた状況で育ってきたが、わしらは無一文の焼け野原から始まったんだ・・・」とかね。
「失敗したって再度挑戦して崖から這い上がったのであるならば過去は問わぬ…そういう社会を後押ししたい私です。」
これはおっしゃるとおりですね。私なんか、おじん臭くなってきたから、ほりえもんが一度撃沈したらもう終り、全てが否定されるだろうって思ってましたが、確かにこれが真剣な勝負だとすれば、ただ一度だけ負けたというだけですもんね。それでほりえもんの人間性全てを否定するような社会にはしていけませんね。負けたらもう一度這い上がればいいんです。私も、ほりえもんへの後押しの方法がはっきりしていませんでしたが、少し見えてきた気がします。
投稿: 彰の介 | 2005/03/07 23:19