« 「メディアとインターネットの融合」の意味って? | トップページ | 未来を見通す天才 »

2005/03/07

ああ、方向音痴症候群

 本日は、人生でも5本の指に入る?いや、3本の指に入る?(妖怪人間ではありませんが・・)大失態をしてしまったので、恥を忍んでご報告いたします。
 本日は、所用で那須塩原へ出かけました。用事自体はすぐに終わってしまうものなので、あらかじめ温泉につかってから帰ろうと密かに計画しておりました。インターネットの口コミ情報で割りと評判のいい日帰り温泉を発見し、新幹線の那須塩原駅からも割と近いので、用事が済んだところでその日帰り温泉に出かけました。
 まず第一の誤算は、駅から近いと思っていたその日帰り温泉が(地図上は5cmくらい・・・)、実は10キロほども離れていたことです。気軽にタクシーに乗ったのですが、休日料金なのか、田舎料金なのか、御用邸料金なのかメーターがぐんぐん上がって、東京~那須塩原間の新幹線代に近い位の料金がかかってしまいました。これなら、レンタカーを借りた方が正解でした。そもそも、タクシーの運転手さんにその日帰り温泉を教えても、知らなかったんですから、そんなところにタクシーで行く人なんかいないんでしょうね。まあ、私はお金持ちですから(笑)、そんなことはどうでもいいです(涙)。
 ところで、その日帰り温泉自体は、口コミ情報どおり、素人でもいいなあと思えるお湯で満足できました。いわゆる源泉かけ流しの湯ってやつで、お肌つるつる、湯質についてこんなにいいと感じたことはありません。ついでにマッサージも受けてきました。ところがこのマッサージのところで私がある失態をしていることを告げられました。
「お客さん、入場券買う時、お釣りどうしました?」
「ええと、マッサージ込み入場券を自動券売機で買って・・・、ああ!お釣りとり忘れた!」
「お客さん、よかったですね、受付の人が気付いてくれて。ここに届いてますよ。私もらってもいい?」
いやはや、私としたことが、うん千円という大金を券売機に置き忘れるとは情けない・・・。いやいや、そんなことはありません、私はお金持ちですから(笑)、お釣りくらい他人にくれてやってもびくともしません・・・たぶん・・・(涙)。まあ、そんなことはちゃんとお金が戻ってきたんですから、人生三本の指に入るような失態でも何でもありません。しかし、このお金がらみのもろもろが、帰りの私の心に微妙な影響を与えてしまいました。
 湯質にも、マッサージにも、従業員さんの対応にも、みんな満足してさて帰ろうと思ったのですが、よく考えてみると帰りの足がありません。無論タクシーを呼べばいいのでしょうが、ここで彰の介の「けち雄」パワーが炸裂しました。あまりにも高かったタクシー代のことが頭をよぎり、「少し歩いて、大通りまで出てから、運良くタクシーがあれば捕まえるか、コンビニがあったからあそこでタクシーを呼ぼう」と考えました。その大通りまではおよそ2キロです。ちょっと距離はありますが、何とかなるだろうと考え歩き出しました。そこは、那須高原、きれいな林があちこちにあり、先日降った雪が地面に少し残り大変風情があって、空気は澄み、ほんとに数キロの散歩道としては最高の場所・・・・のはずでしたが・・・・。
 さて、那須塩原の駅からこの日帰り温泉までは、長~い直線をひたすら直進し、一度左に曲がって、1キロ位行ったら、また左に曲がり、さらに1キロ位行くと着きました。わかります?。丁度数字の7の字を逆からなぞったような感じの道程です。ということは少し遠回りをして目的地に着いたのがお分かりいただけるでしょうか。私は、往きのタクシーの道程と全く同じに戻ればよかったのに、すこし遠回りしていると思って、少し早めに右に曲がりました。その道は舗装もされていない林道?だったのですが、何かに吸い込まれるようにその道に入ってしまいました。直進すれば上で書いた長~い直線道路に出るはずです。ところが、この林道、途中で雪が深くなりどろどろの道になってしまいました。直進は無理と考え、さて・・・、ここでも、往きの道に戻るべく左に曲がればよかったのですが、せっかく近道をしているのです。私は迷わず右に曲がりました。理論上、右に曲がり、左に曲がり、右に曲がり、左に曲がりという感じで行けば、いつか長~い直線に出るはずですから。ところが、そんな感じで林の中の道を30分程行けども行けども目的の道に出られません。周りは林、ところどころ家が建っていますが、いわゆる別荘地で人の影がありません。ましてや道案内や、お店とか全くありません。人に聞くにも聞けず、とにかく自分の理論を信じて、道を進みました。すると、やっと舗装された道に出て、なんとなく目的の道の方角に進んでいくではないですか。やれやれと思ったのですが、これまた30分程行けども行けども目的の道に出られません。日も徐々にに陰ってきて、さすがの私も生命の危機を感じた頃、私の歩いている道先に、車がやたらと通っている道がやっと見えたのです。さらに30分程歩き、随分流されたけど、やっと目的の道に出られた・・・と思ったら、この道、私の歩いていた道を高架して交差してるじゃないですか。これ目的の道じゃなくて高速道路だったのです(たぶん東北道)。が~ん、1時間半もかけて私は一体どこへ来てしまったのか?、どうすれば家に帰れるのか?、全く途方にくれてしまいました。「ここはどこ?、私は誰?」の八甲田山状態になり、動揺と不安感がピークに達しました
 しかし、ここに来てやっと民家がちらほら現れました。人気(ひとけ)は全くないのですが、ここまでにすでに1時間半ほど歩き続けて精神的にも肉体的にもくたくたになっていた私は、恥をしのんで民家に助けを求めました。一軒目、田舎の家だけに、玄関はガラガラっと開きます。「ごめんください、すいませ~ん」
しかしなんの返事もありません。うむむ、残念ながら誰もいないようです。次に2軒目のおうち、玄関をガラガラと開けさせていただくと、家の中からは煮物のいい匂いが・・・。これは誰かいるだろうと思ったのですが、こちらも応答なしでした。うむむ、さて三軒目、これは随分立派な家で、家の前には郵便ポストがあり、切手印紙の販売マークまでついているうちです。うむ、こんな公的な家なら期待が持てると思いつつも、びくびくしながら、
「ごめんください、あの~・・・」
そこは典型的な田舎のおうちで、玄関開けたら土間になっていて、上がりにコタツがあって、ご家族がコタツで団欒中でした。小心者の私がモジモジしながら、
「あの~、私東京から来て、モジモジモジ・・・・」
「温泉に行ったのですが、モジモジモジ・・・」
「道に迷って、方角も・・、モジモジモジ・・・」
「塩原の、新幹線の、モジモジモジ・・・」
あ~!、今思い出しても情けない、言いたいことは、大きな声ではっきり言えよ!彰の介のバカー!男だろ!お前は女かー!(女性差別?のつもりはありませんからお許しを)。
 ご主人が、モジモジしている私の事情を察して、
「歩いてきたの?、どこ?新幹線?、じゃあ、那須塩原の駅だな、おい、乗せていってやれよ」
あ~!、神様仏様、ご主人様!、みも知らぬ私を駅まで連れて行ってくださるなんて・・・とにかく感謝しかありません、ありがとうございます、すいません、申し訳ありませんを連発して、息子さんに車で那須塩原の駅まで連れて行っていただくことになりました。これまた息子さんがいい人で、いい人で、こんな若者日本にいたんだって言う位いい人で、本当に感謝感激、駅に着いても何度も申し訳ありませんといって、この息子さんとお別れしました。このお宅から駅まで車で10分以上はあったでしょうか。とにかくとんでもないところにたどり着いていたことだけは確かです。未だに私はどこをどう歩いて一体どこに行ってしまって、皆様にご迷惑をおかけすることになったのか、全くわかりません。
 迷惑ついでに、今から考えてみると、駅まで連れて行ってもらったのだから幾ばくかのお礼を支払わなきゃいけなかったのに、何もしないで車から降りてしまいました。さらに言うと、お世話になったお宅の住所や、お名前や(表札の苗字しか覚えていない・・・)電話番号や、そんなことすら聞くのを忘れるという大失態を犯していました。気が動転していたとはいえ、人間として情けない、あ~!、穴があったら入ってもう出たくな~いっていう感じです。人間失格、入水するか・・・・。
 ということで、インターネットの片隅のこのブログではありますが、情報があれば、お寄せください。なんとなく駅からの道程は覚えているので、時間があればお世話になったお宅へお礼に伺いたいとは思いますが、また道に迷って別の方にお世話になったりして・・・・。とにかくいろんな意味で反省です。そして、久しぶりに温かい人情に触れました。それにしても、「急がば回れ」というのは偉大な言葉だと再確認いたしました。
 ところで、方向音痴につける薬はあるのでしょうか・・・あればどなたか教えてください。

 人気blogランキングに登録しています。ぜひ清きクリックを!
 ↑↑クリック!

|

« 「メディアとインターネットの融合」の意味って? | トップページ | 未来を見通す天才 »

コメント

雪の中、大変な目に会われてしまいましたね。
うちの母も、かなり?な方向音痴で「工事中」等で
迂回させられようなものならもうパニックです。
地元ですらこれなので、仲間内の旅行等で、
土地鑑ない土地にくと聞くと、おいらのほうがはらはら。
おかげで、おいらは人間ナビ?としての能力が開花しました。

投稿: でめ | 2005/03/07 13:03

でめ様、コメントありがとうございます。
人間ナビ、憧れです。
私は道が平安京みたいなつくりになっていないと、ダメみたいです。
それにしても、情けない話です・・・。

投稿: 彰の介 | 2005/03/07 22:45

>道が平安京みたいなつくり

逆にこれだと、かえってコンパスが働かないです<おいら
目印になる建物を見つけて、そこを基準に、現在地を求めるのが、おいらの手法なので、町並みが似通ってるとOUTなのです。
何せ、田舎仕様なのものですから。

投稿: でめ | 2005/03/08 12:20

大変でしたけど、那須での暖かい人情に触れて、大変得難い体験だったのではないでしょうか。

方向音痴は、訓練で改善するのではないでしょうか。
(教訓その1)道は、交差点が直交するものばかりではありません。

投稿: mia | 2005/03/12 22:50

mia様、コメントありがとうございます。
お返事遅れまして申しわけありません。
交差点は直交していただかないと、私みたいな人間は困るんですね。川周辺の道とかやたらと方角が狂うので困ります。
ということで、再度、情けないお話でした。

投稿: 彰の介 | 2005/03/14 13:09

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ああ、方向音痴症候群:

« 「メディアとインターネットの融合」の意味って? | トップページ | 未来を見通す天才 »