選挙の真髄
どうも私が小泉総理びいきということを書いたことで御批判のトラックバックをいくつか頂戴している様です。
言い訳までに書きますと、私は小泉さんとイデオロギー的には全く合っていません。小泉さんの外交や、平和に関する考え方には一言も二言もいいたいことがあります。ですから別に絶対的な信者ではありません。ああいう、自らの支持団体にさえメスを入れようとする政治家を見たことがないと思ったまでです。
しかし、小泉さんのいう「痛み」に対する考え方は、私の中では確固たるものがあります。小泉さんの政策には、確かに痛みの伴うものもあったでしょう(くわしい政策の内容云々のことは素人の私に評論できないものもあると思いますが)。しかし、この痛みというのは、おもしろがって、いじめでやったものではなくて、いわゆる失われた十年と呼ばれる無策のバブル後政治のしりぬぐいのような気がしてなりません。痛みがないということは、それこそ問題を先送りしているだけということですし、バブル後、痛みを感じないようにするため、いったいどれだけの麻薬的政策が行われ、借金を積み上げる結果になったことかを考えなくてはいけません。評論家の中には、小泉政権になってから、景気が悪くなったとか税収が落ちたとかわけのわからんことを言ってる人がいますが、明らかに問題先送り政治の後遺症が出たとしか考えられません。先送り政治が限界に達したまさにその時、小泉政権が発足した、それだけのことではないでしょうか。
そこで私が考えていること、それは、選挙するものとして(一票を投じるものとして)、いかなる態度で選挙に望むべきかと言うことです。はっきり言えば、前々から言っているように、選挙民がハイエナになって、お金や仕事をせっせと運んでくれる人を選んでいていいのでしょうか。言い換えれば、苦しい苦しいと言って、麻薬を打ってくれる人を選んでいていいのでしょうか。
そういう言い方をすると、あたかも、土建屋さんに対して言っているもと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。我々の生活の根本である、税金や年金のことも同じ事です。
例えば、今回の選挙に関して、郵政民営化の問題よりも、年金問題の方が関心が高いようですが、この年金問題を考えると非常に複雑な事になります。
この年金問題の本質は「将来安定的に年金がもらえるか?」ということでしょう。ところが国民年金の未払いが半数に及んでいるのはどういうことなんでしょう。自分のお金は払いたくないけど、将来年金はしっかりほしい???、そんなのありですか?。いや、将来年金がもらえなくなるかもしれないから、今払っているのは無駄だと考えるのでしょうか。でも、だったら、「年金廃止論」をぶちまかないといかんでしょう。いやいや、社会保険庁の無駄遣いに腹を立てて未払いということでしょうか。確かに、大大問題であることは間違いありませんし、このあたりにほとんどメスが入っていないのも事実です。しかし、その結果が、数年で10兆円とも言われる財源の消失で、年金存続の危機になっているとしたらとても抗議の未払いとして片付けられませんね。なんかNHK問題みたいな雰囲気になってしまいましたが‥‥。
まあ、払いもしないのに、年金問題に関心があるもないもないじゃないかと言いたいところをぐっとこらえて(言っちゃった?)、そんなことは横に置いて話を続けます。
年金問題の与党の案は、段階的な掛け金(っていうのでしょうか)の増額と、支払われる年金の減額です。しかし、このままいくと、いずれ増額と減額の見直し見直し(掛け金は高く、支給は低く)の連続になるでしょう。なぜなら、人口統計の予想が全然間違っているからです‥‥、ではありませんぞ!!。これは、あまりにも掛け金が高くなったら国民が怒るし、支給が減ったら国民が怒るし、要するに国民が何とか我慢してくれそうな金額を設定しておいて、その根拠(人口統計)を後から考えたからに違いありません。未払いが増えたらますますその傾向は強くせざるを得ません。おっとこれは横に置いたんだっけ‥‥。結局財源が足りなくなったら国債発行?ですか、これって、要するに問題先送りじゃないですかね?。
じゃあ、民主党の訴えてる基礎年金部分は年金目的消費税をあてるっていうのはどうでしょうね。でも民主党はこの全く新たに加えられる消費税の%をはっきり言いませんね。というか、そもそも消費税の増税に皆さんは賛成しますか?。5%でも腹立たしい消費税が8%、10%、15%となっても何ともないですか?。これまたわけのわからん評論家がほえますよ。大改悪だと。いやいや、いざとなったら民主党がこの消費税額をどう決めるかといえば、それはもう、国民が怒らない程度の%にするに決まっています。そうするとやっぱり財源がなくて国債でまかなったりして、これってやっぱり問題先送りという寸法ですね。
何が言いたいかと言えば、安定的に年金がもらえるようにするには、それ相応の負担をするしか方法はないではありませんか。でも、負担増を声高に叫んだり実行しようとすれば、国民みんなが怒るから、与党野党共に、負担のなさそうな方法を誤魔化しながら訴えることになってしまうのです。誤魔化すから問題が先送りになってしまいます。先送りすれば誰も怒りません。国債がたまるだけです‥‥。
そして誤魔化しているのは政治家だけが悪い???、うむむ、やっぱり私は痛みはいらないけど飴はほしくてたまらない、国民に一因があると考えているのです。そして、真の政治家は、改革を成し遂げるためには、「痛み」を訴えざるを得ないと思うのですがどうでしょう。
一つ理想論を考えてみました。今後、莫大に膨れ上がった日本の借金を返していくためには、或いは少子高齢化の中で高福祉を支えていくためには、どう考えても増税を含む高負担が必要と考えています。
そんなことで、「屁理屈党」の党首、彰の介は、こんなこと言ってます。
我々が政権を執ったら、3年間増税せず、徹底的に歳出の無駄や、甘い汁すっているところに徹底的なメスを入れ、改革を断行します。その上で、解散総選挙を施行し、この改革断行の点数を付けて下さい。もし合格点が得られたのであれば、国民の皆さんに増税を含めたご負担増を受け入れていただきたいと思います。えっ?、改革はしてもらってもいいけど、やっぱり負担増はダメ???、うむむ、そうですか、屁理屈党の出番は、全くなさそうですね。借金返済が火の車になっても、私は知りませんけど‥‥。
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コメント
TBありがとうございます。この前偶然岡田代表が演説しているところに通りかかったんで聞いてましたけど、しょうのすけさんと同じこといってましたよ。
3年間は徹底的に無駄をなくすって。たぶんそれでも足りないだろうから、そのときには増税をお願いするって。
どっかのゴミがまたぞろ増税しないなんて無責任とか言ってましたけど、やっぱ先に無駄遣いやめるのが大事ですよね。
投稿: hoge | 2005/08/26 09:51
hoge様、コメントありがとうございます。
ちなみに私実はあきらのすけなんです。これ意外と知られていませんけどね(笑)。
そんなことはどうでもいいのですが、岡田代表が、屁理屈党のまねをしていましたか(笑)。というか、実は小泉さんのまねだったりして。いずれ増税するなら、それを前面に出したマニュフェストを作ってもらいたかったですね。そうでなくては政権はとれないようなきがします。
投稿: 彰の介 | 2005/08/26 19:49
彰の介様
「しょうのすけ」様ではなく「あきらのすけ」様だったんですか…。
すみません。私も間違っていました。
投稿: chichi | 2005/08/26 23:24
chichi様、コメントありがとうございます。
この際、あきらのすけ改め、しょうのすけとさせていただきます(笑)。今後もお引き立ての程、宜しくお願いいたします。
投稿: 彰の介 | 2005/08/27 00:09
はじめまして、
私もなんだかんだ言っても構造改革を邁進できるのは小泉総理しかいないと思っています。
岡田党首(民主党)のマニフェストを見るとたしかに市民レベルで見ると魅力的なことが書き並べてありますが、ただ私のような素人が見ても実現は?な部分が多いです。
自分のブログにも書きましたけど、特に若い人達には投票に行ってもらいたいです。
投稿: しんた | 2005/08/28 10:16
しんた様、コメントありがとうございます。
民主党の政権能力は全く未知数とは思いますが、実現不可能な誘い文句だけは見極めたいですね。
私も徐々に若者から若年寄の年齢になってきましたが、投票率はぜひ上がってもらいたいものですね。
投稿: 彰の介 | 2005/08/28 10:51
本当に若年寄りだなと思いました。
まだお若いから、創造と破壊の区別がつかないのでしょうね。というか、破壊の恐ろしさをまだ経験していない方なのでしょうね。
小泉総理は今まで何度か造反し、それを多目にみてもらって出世してきた方なんです。でも自分がトップになったら、昔してもらった恩義を自分もというタイプではありません。変人ではあってもヒーローではない人です。
人に共感することができない人ですから、思いきったこともそりゃできます。そこを評価されちゃったんですねえ。
投稿: COO | 2005/08/29 04:29
COO様、コメントありがとうございます。
私の考えは、おっしゃるとおりというか、COO様の考えの全くの裏返しです。
自民党内の恩義もありますが、選挙に当選したことの恩義を感じて、支持団体や地元に尽くすのが普通の政治家です。
破壊の恐ろしさ・・確かに私には分からないかもしれませんが、問題先送りによるなーなー政治が、今後何を創造するのかをぜひ教えてください。
投稿: 彰の介 | 2005/08/29 20:13
戦国時代の織田、豊臣、徳川を詠んだホトトギスの句がありますよね。
小泉総理は以前、自らを織田信長になぞらえていましたが、織田信長といえば「泣かぬなら殺してしまえホトトギス」でしたっけ。徳川家康が「泣かぬなら泣くまで待とうホトトギス」←期が熟すのを待つ先送り精神ですよね。
結果、徳川家康は徳川300年の太平を築きました。
ま、正真正銘ただの先送りではダメですがね。
投稿: COO | 2005/09/02 07:39