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2005/12/27

初詣CMに異議あり

 クリスマスが終わったら、大晦日から、新年明けましておめでとうと慌しいですね。私も相当に慌しいのですが、日本人として、日本人らしい新年を迎えたいですね。

 新年といえば「初詣」です。私はメジャーな大きな神社へ出かけたことはありませんが、元旦の朝、近所の小さな神社へ父と行くのが慣例となっていました。現在、仕事の関係で、元旦に家に帰れたためしがありませんが、もう少し仕事が落ち着けば、そんな暮らしに戻りたいと願うばかりです。

 そんな中で、大変疑問なのが、大きな有名神社の「初詣へいらっしゃいコマーシャル」です。神社は、日本人にとってあまりに身近にありすぎて、宗教というよりは慣習的存在ですが、そうは言っても宗教は宗教です。したがって、そのコマーシャルは当然宗教的意義を持っていなければならないはずですが、テレビに見るコマーシャルはとてもそんな宗教観がみられません。その存在が慣習的過ぎて思わずスルーしてしまいそうですが、よく考えてみれば露骨な「賽銭募集」広告以外の何物でもないではありませんか。

 宗教法人は、税制的に優遇されていると聞いています。それは、宗教法人が利益追求法人ではなく、あくまで宗教活動が目的の法人だからでしょう。そんな法人が、テレビコマーシャルで「初詣は○○神社へ」とわざわざお金を使ってまで宣伝することは、利益を追求しないという原則に反していると考えるのは屁理屈男の私だけでしょうか。ただ単に、神社のアピールのために宗教的にテレビコマーシャルを出したという神社があるのなら・・・、いやいや、お金払ってそんなことするバカはいるはずがありません。やっぱり賽銭その他の収入を見込んでいるのを言い逃れることは無理でしょう。私が神社の宮司だったら、そんな恥ずかしいことできませんね。宗教にとって、「金儲けをしている」なんていわれるのが最も恥ずべきことですから。

 さらに言うと、露骨に旅行ツアー客を引っ張り込んで、宗教関連グッツ(お守り、御札、数珠、鏡等・・)を売りつける神社仏閣も現実に存在しています。うちの近所には、高級車を乗り回しているお坊さんもいます。そんなことも含めて、私は宗教とお金の関係に疑問を持ち続けているのですが、まあ、この際、「宗教といえども、アイデアを出してどんどん経済活動すればいい」ということにしましょう。どうせ、金儲けと批判しても、「宗教活動」といわれればそれまでですから。だからこそ、私の本音は、「宗教法人に対する優遇税制廃止」です。宗教法人は、それが営利団体でない限り、儲かった部分に普通に税率をかけることに反対する理由はありません。反対することは、儲けていることを認めることに他ありませんから・・。細々と宗教活動しながら生活している宗教家には元々利潤がありませんから、税負担が増えるわけではありません。

 こういう発言をすると、関係者からは宗教弾圧などといわれるのでしょうか。そういわれてもかまいませんが、テレビコマーシャルにかけるお金があるのなら、もっと社会にいろいろな意味で還元する宗教法人であるべきと考えたまでです。

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コメント

 章の介さんの仰ることに全面的に賛成します。本来仏教であれキリスト教であれ神道であれ、宗教は庶民の救済を目標にしていたはずです。私は郵便局の貯金と保険の業務をしていていつも思うのですが、神主と坊主の金を持っていること。しかもそれを檀家や氏子に秘密にしたいという浅ましさ。一般の企業並みに課税することに何の問題もないと思います。尤も、その様な宗教団体から様々な形で政治献金を受けている与党政治家には期待できませんね。

投稿: アッテンボロー | 2005/12/27 23:36

アッテンボロー様、コメントありがとうございます。
私のようなことを考えても、現与党が改革しようとする可能性はゼロでしょうね。
正直現在の宗教は、とてもオウムの金集めを批判する立場にないと思っています・・・。

投稿: 彰の介 | 2005/12/28 01:56

「「賽銭募集」広告以外の何物でもないではありません」とは言い切れないと思います。参拝客は、神社そのものへもお金を落としますが、周辺、特に地元商店街へもたくさんのお金を落としてゆきます。そんな地元商店街の方々にとっても、集客のためのCMの必要性を感じられているのではないのでしょうか?「多くの寄付金を寄進する地元商店街からの依頼」、つまり神社は、お客様を地元に集客するための1つの象徴と考えたほうが、素直な考え方のような気がします。
 たまたまblog検索で貴殿の投稿が検索されましたので投稿をさせていただきました。

投稿: 岳人 | 2006/01/02 22:47

岳人様、コメントありがとうございます。
岳人様の言われるような視点もたしかにありますね。ただ、要するに経済活動の一環を宗教法人が担っているということになります。それは宗教そのものとは基本的には離れた話ですから、テレビコマーシャルを出すくらい余裕があるのならば、儲けの税率を上げても問題なかろうというのが私の主張です。宗教と経済ということに、宗教自身がどう考えているか、そこが問題でしょう。

投稿: 彰の介 | 2006/01/03 01:04

 もう正月とはいえない時期にすいません。あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 12月25日大阪梅田のブルーノートに井上陽水さんのライブを聞きにいったんですよ。そしたら陽水さんは、昨日まではクリスマスソングを歌ってきたけど、今日は「お正月」を歌いますと、かなり受けました。ライブ帰りの梅田地下街はさっきまであったはずのツリーとか片付けられていて門松がかざられていました。
 いやはやな気持ちでした。この変わり身の早さというか柔軟な神経というか日本人はすごいと改めて感じました。
 さて、私も神社や寺にはいかないんですが(ただ面倒くさいだけ)あの日本一のM神宮の賽銭箱(巨大)はいけません。もう金のことしか考えていません。神社はあのじゃらじゃらと鈴をならして、いるかどうかの神様に1年の願い事をするかわりに、賽銭という契約を結ぶ儀式がいいのであって、賽銭投げにいくのは間違ってますよね。
 

投稿: マキャベリ | 2006/01/11 21:13

マキャベリ様、コメントありがとうございます。
巨大賽銭箱・・・、まあ、投げようが、ちゃりんと入れようが、いただけるものは、ありがたくいただくという精神ですね。宗教というのはそういものなんでしょうか?。

投稿: 彰の介 | 2006/01/12 01:17

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彰の介氏のとこのエントリがなんともタイミングよくシンクロニシティ! だったのでご紹介。 http://ranosuke.cocolog-nifty.com/akira/2005/12/cm_d1cb.html 宗教法人もまず財務のガラス張りを義務付けるところからはじめてほしいわな。まあどっかの政党が与党のうちはダメだが。 ... [続きを読む]

受信: 2005/12/29 09:51

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