おっさん方にこそ道徳教育を
ほりえもんが逮捕されてから、「やっぱりあいつはあ~いうやつだった」的な発言がそこらじゅうで聞かれます。まあ、自ら「憎たらしさ」を振りまいていたほりえもんですから、自業自得といえばそれまでですが、以前書いたように、私はゾンビのごとく復活することを密かに祈っております(ほりえもん、撃沈!)。それにしても、ほりえもんのせいで、いわゆるIT長者?の皆さんもみんな胡散臭いと思われ、若手実業家も怪しまれ、ついでに若者全体にモラルがない・・・、な~んていう話になってしまっています。いつの時代も「今の若いもんは・・・」って文句ばっかり言ってるおやじはいますが、みんながみんな、ほりえもんと同じにしてもらっては困ります。あの方は極めて特異な方なんですから・・・。
実は、日曜日の朝のフジテレビの報道番組で、竹村健一爺さんが中曽根爺さんの新聞投稿を参照して言っていたのが、「道徳教育」の強化です。金さえあれば何でも解決される、あるいは、金儲けのためにはルールを少しくらい無視してもいい、な~んていう、今の若者にはびこる「ほりえもん観」をなくすためには、小さい頃から学校でちゃんと道徳を教えろって言うことらしいんですね。まあ、正論中の正論ですが、ほりえもんをして、現代の若者を代表させるのはどうかと思いますね。つまり、若者の全てが、こんな「ほりえもん観」で染まっているのかどうか・・・。私は、決して現代の若者全体に、こんなモラルの欠如がおきているとは思いません。はっきり言ってしまえば、どの世代であろうとも、このようなモラルの欠如をおこした人間は一定の割合で生息していると考えた方が普通ではないでしょうか。
モラルの欠如といえば、耐震偽装問題ですが、登場人物が若者ばかりかといえば、むしろいい年したおじさんとお爺さんばかりです。ズラの建築士も、ヒューザーの社長も、黒幕の親父も、建設会社の社長も、み~んないい年してモラルの欠如した人間ばっかりです。そして、最近になって、改装問題が取りざたされている、東横インの西田社長という、これまたいい年したおっさんで、モラルのかけらもない人間が現れました。テレビを見て知ったのですが、この東横インというホテルは、いろいろと革新的なアイデア経営をして急成長を遂げていたというのです。これまた、ほりえもんと同様、今回のような不正が見つかると、せっかくの革新的アイデアも、すべて金儲けのためと評価されるのが、現行メディアの残念なところですが、そうは言っても、あの社長の釈明?会見に、モラルというものは全く感じられませんでした。
耐震偽装の登場人物が、そろって人のせいにしたのとは反対に、西田社長は、あっけらかんと真実、核心をしゃべりました。障害者なんてほとんど利用しないとか、条例どおりだと表玄関がかっこ悪いとか、あそこまで心の底を話されると突っ込みようもありません。過去の多くの疑惑で、疑惑の渦中にある人物が真実を語らないことはごく普通のことであり、評論家などが「真相究明のため真実を話すべきだ」と当たり前のことをのたまうのが定番でしたが、あの社長の会見はあまりにも真実をひょうひょうと話しすぎて、氷の上で肩透かし食って顔面強打したような衝撃を覚えました。本当に反省しているのであれば、もう少し神妙にするのが、普通の人間でしょう。法令・条例を無視することを、60キロ制限の道路で67~8キロで走るようなものと表現しているのですから、いったい今までどんなモラルをもって人生歩んできたのか不思議でなりません。
しかし、ほりえもんも西田社長もある意味、時代の革命児なわけで、革命児にとって、ルールやモラルは邪魔なもの以外の何ものでもないのかもしれません。そして、そういう人間がいないと、新しい世の中を開いていけないのかもしれません。だからといって、いやだからこそ、法令違反が許されるわけではありませんが、いつの世もこんな革新と、新たな縛りのせめぎあいの繰り返しで、新たな活力が生まれてくるような気がします。道徳教育が、特にそんな若者の活力をそがなければいいですが(そんな力を持っているとは思えませんが)、しかし、あのモラルの欠如したおっさん方には、ぜひとも道徳教育を受けていただきたいと感じる私なのでした。
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