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2006/05/22

警察も怠慢、報道も怠慢?

 最近、小学生など、小さな子供が狙われる事件が頻発しています。遺族の方には大変申し訳ありませんが、正直、そんな事件が多すぎて、どの事件がどうで、どうなったのか、ごちゃごちゃになってわからなくなってしまいました。そんな中、今日この頃は、秋田での小学生男児の殺害事件がニュース・ワイドショーでひっきりなしに報道されています。1ヵ月以上前に事故死したとされた女児と合わせて、連続殺人の疑いが濃くなったのが、報道を加熱させる原因になっているのでしょう。

 「小1男児遺体で発見、首絞められた跡…秋田」というニュースが流れたのは、5月19日です(以下抜粋)。

秋田県藤里町の自営業米山勝弘さん(39)の二男豪憲(ごうけん)君(7)が下校途中の17日午後、行方不明になった事件で、18日午後3時ごろ、自宅から約10キロ離れた同県能代市の米代川沿い市道脇の草むらで死亡しているのが見つかった。首にひもで絞められたような跡があり、県警は殺害された可能性が高いとみて能代署に捜査本部を設置する。県警は司法解剖し、死因を調べている(読売新聞)。
この事件だけでも問題ですが、1ヵ月以上前の4月10日に、女児が行方不明になっており、そちらの方は事故死(水死)とされていたようです(不明の女児、遺体で発見 自宅近くの川、転落か)(これも記事を抜粋)。
秋田県藤里町で行方不明になっていた小学4年畠山彩香ちゃん(9つ)は10日午後1時35分ごろ、同県能代市の藤琴川の浅瀬で遺体で見つかった。能代署によると、目立った外傷はなく、靴を履き、衣服を身に着けていた。水を飲んでおり、能代署は彩香ちゃんが誤って川に転落した可能性が高いとみて死因などを調べている。藤琴川は彩香ちゃんの自宅近くを流れており、幅約40メートル、深いところで2メートル前後。9日は雪解けで普段より水量が増し、流れが速かったという(共同通信)。
この亡くなった二人の子供が、ご近所だったことや、事件の類似性から、4月の彩香ちゃんも、事故ではなく殺されたのではないかとにわかに疑われ始めました。しかし、そもそも殺されたのではないかという疑問は、豪憲君が殺されるまでもなく、彩香ちゃんの親族によって問題提起されていたようです。今日のワイドショーでは、警察が強引に「事故」として処理しようとしていたことが報道されていました。

 この彩香ちゃんの死について疑問を感じていた親族は、ビラを配って情報提供を募っていたようです(娘の真相、「知りませんか?」)。しかし、このビラ配りは、尋常な話ではありません。普通、誰かが行方不明になり、発見されない場合には、こういうビラをつくり情報提供を呼びかけることはあるかもしれません。仮に長期間発見されず、亡くなっている可能性が高いとしても、もしかしてどこかで生きていてくれるかもと、親族であれば当然考えると思うからです。しかし、この事件の場合、残念ながら、彩香ちゃんはすでに遺体として発見されています。何をどう調べても、彩香ちゃんは生きて帰ってくることはないのです。にもかかわらず、事件の情報提供を募っているということは、よっぽど、事故としては納得いかない理由があったはずですし、最低限、そんな気持ちに答えるだけの情報を、警察が親族に提示できていなかったことは明らかです。もちろん、彩香ちゃんは事故死かもしれません。しかし、まともに捜査していたのか?どうかは、そんな親族の対応を見ていると、疑問視せざるを得ません。

 折もおり、私は先日、警察の怠慢という記事を書いたばかりでした。警察にとって、自殺か他殺かどっちがいいかと言われれば、自殺の方が、捜査がそれにて終了ですからいいのではないかと書かせてもらいました。今回は自殺ではなく事故ですが、もちろん同じことであり、事故であれば、事件性無しですから、それにて捜査は終了となり、警察にとっては実に楽チンな話なのです。そんな理由から今回の事件も、簡単に事故として処理してしまっていた可能性は十分に考えられます。それにしても、この彩香ちゃんの死が、もし殺人事件だったとしたら、警察の対応いかんで豪憲君の事件を未然に防げた可能性があります。仮定の話での警察批判は問題があるかもしれませんが、いずれにしても(仮に事故死であったとしても)、警察にとって十分反省すべき案件であると考えます。

 ついでに、報道についても文句を言っておきます。ワイドショーでは、私が意見を言うまでもなく、警察の対応に問題がなかったのかを報道していました。彩香ちゃんの死について、事故死では説明できないことをいろいろ解説してくれていたのですが、以前、事故だとされた時にはほとんど反応していなかったのに、今更事故ではないことをこれでもかと報道するなんて、あまりにも都合が良すぎます。まあもちろん、報道は捜査をするわけではありませんから、警察の怠慢を捜査段階で指摘するのは至難の業かもしれませんが、しかしそれにしても、話題としておいしいものにはとことん食いつくが、おいしくないとなったらさ~っとひいいていくというその対応には、苦言を呈さねばなりません。

 1つ報道のいい加減さを指摘しておきます。ワイドショーの中で、彩香ちゃんの死亡当日の、川の水かさについて、疑問が呈されていました。実は、死亡当日の水かさは、雪解けで深くなっている時と比べると半分程度であり、「おぼれるような深さだったのかどうか疑問」ということを指摘していました。しかし、上の、遺体発見当時の記事を見てください。事件当日は雪解けで普段より水量が増し、流れも速かったとなっています。どっちの話が正しいのかわかりません。しかしこれは、事故となれば、事故らしい表現を持ってきて、事故ではないとなれば、ないらしい証拠を持ってくる、典型的な「それらしい報道」です。我々はこんな情報操作を受けた報道を信じなければならないのですから、おそろしいものです。
 
 報道に対して、「事故であれば、話題としておいしくない」として適当な取材で切り上げることがなければ、今回の事件はなかったかもしれない・・・、などと、期待することは間違いでしょうか・・・。やっぱり、そこまで期待はできませんし、そんな義務を課すのは、余計にねじ曲がった報道になっていってしまうかもしれません。これからも、我々はそれらしい報道にさらされ続けることになるのでしょう。

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