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2006/07/22

靖国(2)

 「靖国」を書いてから随分時間がたってしまいましたが、昭和天皇の靖国神社に対する気持ちのメモが出てきたことで、ここに(2)を書く気になりました。靖国参拝賛成派の動揺が各地で感じ取れますので、今後分祀論が強くなるのかもしれませんが、どうなんでしょう。

 昭和天皇の気持ちを綴ったメモ(富田朝彦宮内庁長官の88年4月28日付の手帳)を、記憶のために転載しておきます。 

「A級が合祀され その上 松岡、白取までもが」「松平の子の今の宮司がどう考えたのか 易々(やすやす)と 松平は平和に強い考(え)があったと思うのに 親の心子知らずと思っている だから私(は)あれ以来参拝していない それが私の心だ」
まあ、極めてショッキングなメモの出現です。このメモの発見から、多くの政治家が発言を求められていますが、意外に不思議な発言は、もろ右だと思っていた石原東京都知事の発言でしょうか。
「(昭和天皇の)お気持ちはよく分かりますね」「私が戦争の責任者と思っているA級戦犯について祈るつもりは毛頭ない」 A級戦犯について「占領軍が勝手に決めたもので、気の毒な立場の人もいるし、明らかに戦争の責任者もいる」。戦勝国による東京裁判を「一方的に勝者が敗者を裁く裁判に正当性はないと思う。日本人自身が裁くべきだった」と批判する一方、「裁判に正当性がないと言っても、断罪された人たちに罪がないというのはおかしい」
 前回の「靖国」で指摘したことなのですが、靖国問題に関して、思いは同じでも、結論が違う場合と、思いが違うのに、結論が同じ場合があります。「A級戦犯の罪」を論点にするならば、昭和天皇はA級戦犯には罪があると感じ、参拝をやめていたことがわかります。同じく、石原都知事も、A級戦犯には強く罪を感じていることがわかりますが(東京裁判という裁判形式はおかしいと言っていますが)、昭和天皇とは違って参拝を今年もすると明言しているといいます。前回の記事に書かせていただいた、評論家の三宅久之氏や、佐々淳行氏らも石原都知事と同じパターンで、A級戦犯に罪ありとしながら、靖国参拝は問題ないとしています。

 私は、以前の歴史観シリーズに書かせてもらったとおり、A級戦犯は罪ありと考えています。私は、昭和天皇と同様に、罪あるA級戦犯が祀られている靖国神社への参拝は基本的に反対の立場ですが、そういう私のような人間からしてみると、「A級戦犯に罪あり」としながら、「靖国参拝は問題なし」としている人たちの気持ちが今ひとつ理解できません。おそらく、「A級戦犯のためだけに参拝しているわけでない、その他大勢の御霊に参拝している」という気持ちなのでしょうが、そう考えると、分祀論者新追悼施設建設派ということになりますが、はたしてそうなのでしょうか。あるいは、そんなことはどうでも良くて、とにかく外国(中国や韓国)からの圧力で「参拝しない」「分祀する」ということにアレルギーを持っており、A級戦犯のことは置いておいても、意地でも参拝には賛成ということなのでしょうか。

 実は、そんな考え方の違いから、対立軸を作ることよりも、問題にすべきは「なぜ靖国神社がA級戦犯を合祀したか」ということに尽きると私は考えています。つまり、本来その合祀する定義に当てはまらないはずのA級戦犯を、なぜあえて合祀したかということです。そして、そのことによって、現在の靖国神社はどういう意味を持つ神社になったのかを、考えなくてはなりません。そのあたりの私の考えを、次回に書きたいと思いますが、びびったら書けない内容なので、次回がないこともありえます。あしからず。

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» [検証]メモ解読捏造報道確定か!?日経の昭和天皇と靖国手帳報道 [ネット的記憶装置]
某2ch掲示板で、1日程度かけて、あらゆる角度から検証されている。いろいろと、突っ込みどころが多くてスレ自体は結構混沌としていたが(錯乱作戦実行部隊もいたんだろうけどね)その中でも、確度が高そうなものを記しておこう、捏造報道確定にはいたらないと思うが、検証材... [続きを読む]

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