新潟中越地震では原子力発電所に次々とトラブルが起こったことが報告されています。私も前回、原発の想定外は許されるのか?で問題を提起させていただきました。
一方、例えば海水に放射性物質を含んだ水が流れ出たということから、近隣の魚が売れなくなっているとか、あるいは、ヨーロッパでは日本中が放射能に汚染されてたと勘違いされているなどの、いわゆる風評被害がでてきているとのことです。
風評被害がいいとは思いません。全く関係ないところで経済的に損失が出ているとすれば、当事者にとって大問題でしょう。
ただ、それを単純に、「過大報道しているマスコミのせい」という論調をインターネット上では多々見かけます。果たしてマスコミを叩けばいいのか・・・、それはちょっと違うのでは?というのが私の意見なのですが。
全くマスコミの肩を持つつもりはありませんが、残念ながらこの手の風評被害をなくすためには、「報道しない」とするしかないと思います。地震があったことを地震があったと伝えさえしなければ、新潟県近辺への旅行を取りやめることは無いでしょう。原発で事故があったとしても、海水が放射能に汚染されたとしても、それを伝えなければ、魚が売れなくなるなんてこともないでしょう。
「正しく伝え、報道すること」と「風評被害」というのは、諸刃の剣?というか相反する関係ではないかと思います。もちろん、現在のマスコミの報道に、過大なところが無いとはいえません。あおるだけあおって、視聴率だけ稼いで逃げるという姿勢がないわけでもありません。しかし、マスコミにとって最も大事なことは、あったことをありのままに伝えること、問題点があればそれをクローズアップすることであり、新潟で地震があり、多くの方が被害にあったことは伝えなくてはならないことだと思いますし、原発の火事と、焚き火を同じように扱ってもらっても困ります。放射能を含んだ水が海水に流れたことも、それがいかに害がないとしても、伝えなければならないことであるのは明らかであると感じます。逆に風評を恐れて報道しないなんてことは許されないのではないでしょうか。
残念ながら、大地震がおきたとすれば、その近隣への旅行はちょっとやめようと思うのは当然だと感じます。また、放射能が、いかに害がないかを強調して報道したとしても、いや、そんなことを逆に言えば言うほどに、近隣の魚が売れなくなるのは道理だと思います。繰り返しますが、残念ながら風評被害を起こさないためには、報道しないことしかありません。
といって、私が何かいい解決策を持っているかと言われれば、何もないというのが本当のところです。ただ、自然災害一般に関して、金銭的備えを自治体なり国なりがしておくべきとは考えているのですが、現状、蓄えどころか借金大国の日本です。風評の穴埋めをするおぜぜがないことは、残念ながら明らかなようです。
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