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2007/07/04

核廃絶が目標?

 久間防衛大臣が「戦争を終結させた、原爆投下はしょうがない」発言で辞任しました。ものすごく好意的に発言を解釈すれば、「原爆を投下されるまで、戦争を継続した当時の政府に問題がある」「本土決戦にでもなっていればもっと死者が出ていた」と言いたかったのでしょうが、まあ、なかなかそうは受け取ってもらえないでしょうね。

 私の考えを言えば、アメリカの原爆投下には、人種差別的側面、実験的側面があったと考えており、結果として、間違いなくホロコーストだったと確信しています。したがって、アメリカの行為を肯定することはもちろんできません。ただし、かの戦争は、沖縄戦ですらしなくても良かった(さっさと降伏すればよかった)と思っていますから、当時の政府の責任もゼロとは思っていません。

 また、我々日本人は、過去アメリカに対して、何かあればちょっとした抗議はしてきたかもしれませんが、継続的に、原爆投下の責任を問うようなことはしてこなかったような気がします。したがって、今回の発言がアメリカ擁護のための発言だったとして、だからといって、我々が「アメリカに責任がないとでも言うのか!」と怒るほどに、今までアメリカに怒ってきたとは言えないような気がします。

 それにしても、安倍総理が久間氏に関するインタビューの中で、「日本の究極の目標は核廃絶ですから・・」と発言していたのは、なんとも納得がいきません。自民党の中で「核抑止論」の話が出るくらいなのに、核廃絶が目標とは全く思っていないのではないかと思いますし、今まで日本政府が、世界の核廃絶のために、積極的に何かしてきたかといえば、正直何もしてこなかったといってもいいくらいではないでしょうか。

 「非核三原則や世界の核廃絶が日本の国是」なんて形だけは思っていますが、残念ながら政府も、国民も、その意識は極めて希薄であったと思います。久間氏に怒る前に、我々日本人自身が、もう一度真剣に、原点に戻って、戦争のこと、原爆のことを考え直す必要があるのではないでしょうか。

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コメント

 久間発言は核武装論議を持ち出している自民党の本音であると思います。核武装する以上使えなくては意味がありません。敵対国家・敵対勢力に対して核攻撃をするぞと言う恫喝抜きに核抑止力は意味がありません。思わずこぼれたアメリカだって使ったんだから、日本が使ったって「しょうがない」と言うことではないでしょうか。

投稿: アッテンボロー | 2007/07/07 22:33

 アッテンボロー様、コメントありがとうございます。
 アメリカの核に対する数々の矛盾外交の擁護、そして、今後の日本のあり方を含めた発言だったのかも知れませんね。
 我々一人一人が、もう一度「日本の国是」と思っているような思っていないような核についての考え方を、見つめ直す必要があると感じています。

投稿: 彰の介 | 2007/07/08 12:55

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