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2007/08/28

大臣の存在意義

 安倍内閣の改造人事が終わりました。ニュースや特別番組などで随分詳しく放送していましたが、さてはて、閣僚人事なるものにどれほどの意味があるのやら・・・。

 私は昔から疑問に思っていたのですが、大臣ってそもそも極めて短期間に変わってしまいますから、どれほどの仕事をしているのでしょうか。先日防衛省の事務次官人事でごたごたがありましたが、(事務方の肩を持つわけではありませんが)いきなりやってきた、何も知らない大臣に、いきなり好き勝手にやられたらたまらないと言う気持ちは、わからなくもありません。

 公立の美術館や博物館の館長さんというのは、自治体のいちポスト(あるいは天下りポスト)であり、ど素人の人間がやっていることが希にあります。そのため、生え抜きの学芸員の方がせっかく積み上げたものを、台無しにされることも有るようです。大臣、ことに、自民党における大臣と言うのは、あくまでいちポストであり、適材適所というよりは、ど素人館長のような人事のためのポストと考えた方がいいのではないでしょうか。自民笹川氏いわく、津島派からの大臣選出について、「防衛大臣じゃなくて良かった」、あるいは農水大臣の遠藤氏曰いわく「農水大臣はこない方が良かった」等の発言はあるいみ本音中の本音であり、適材適所ではなく、まさに人事のためのポストということを公言しているに等しいと考えていいでしょう。

 ただの顔だけだったら、事務次官が大臣やってもいいのではないか、そんなことも考えたりします。顔に吹き出物ができたくらいで辞任するような(おっと、あの方はもっと別の理由での辞任でした)、そんなどうでもいいポストなら、無いほうがましでしょう。やるからには責任を持ち、陣頭指揮をとって活躍してほしいと思うのですが、そう考えてる大臣さんは一体何人いることでしょうか。現実には、役所の作った答弁書を朗読し、任期を無難に全うするのが何よりと考える大臣が大半なのではないでしょうか。顔ぶれだけ見て、サプライズがないとか、お友達とかいう評価をしているマスコミもマスコミですが、まあ、とにかくお手並み拝見といきましょう。この内閣が終焉するであろう数ヶ月で(笑)何ができるかわかりませんが・・・。

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2007/08/21

文武両道は不可能か?

 最近殺人事件が多すぎて、どの事件がどうなってなんだったか、全く記憶に残りません。しかも親族殺人すら当たり前になってしまいました。先日も孫が祖父を殺害したなんていうニュースを見ましたが(現在孫が逃げて、逮捕状が出た)恐ろしいものです。
 
 この事件の原因は、ワイドショーによれば、祖父から学業のためにスポーツ(部活)をやめろと言われていることに、孫が腹を立てていたとかいないとか・・・。真偽の程はわかりませんし、具体的なことはわかりませんが、まあ、一般論として親や親族から「部活なんかやめて勉強しなさい!」と言われることはよくある話かもしれません。

 それが、殺人の原因になること事態は全く理解できませんが、「とにかく勉強だけしていなさい」という親の理論は、私にとってはいい理論とは思えません。それは、まだ子を持っていないから理解ができないのかもしれませんが、私個人としては、子を持った時に、絶対そういう思想は持つまいと誓っている理論ともいえます。実際子供を持ったら、ころっと宗旨がえするかもしれませんが・・・(笑)。

 その根拠は、私の父が私に語った言葉に納得しているからです。それは、

「スポーツしていたから、何か部活をやっていたから勉強ができなかったと言う人間は、部活をやめたって勉強できない」
という言葉です。これは、言い訳する子供の方をたしなめる言葉ではありますが、立場が逆になっても真なりと言うのが私の考えです。つまり、部活を親の理論でやめさせたからと言って、学業が劇的に伸びるのか?、あるいは、部活をやめさせて勉強だけした中高校時代に意味があるのか?ということを、私は疑問に思っているのです。

 正しい、間違っている、ということでは計ることができない話だとは思いますが、皆様のお考えはいかがなものでしょうか。

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2007/08/11

テレビに出る医者は名医か?

 私は職業柄やぶ医者をやっていますが、患者さんからとんでもない話を聞きました。具体的なことはもちろん話せませんが、テレビに出ている医者の中にはかなり胡散臭いやからが混ざっているという話です。

 私のところにある「A」という病気で通っている患者さんがいるのですが、その患者さん、テレビ番組でその「A」という病気についての特集を見て、その番組に出ていた2人のドクター(もちろん「A」という疾患の専門家)のところへ私に黙って診察してもらいに行ったようです。まあ、一応私も、その「A」という疾患の専門医なわけですが(笑)、有名な先生に意見を求めたいと思うのは患者として当然であって、私は基本的にそういった患者さんの行為には寛容です。正式にはちゃんと紹介状を持っていってもらい、意見を聞いてほしいものですが(セカンド・オピニオン)、私の外来へ帰ってきていただいたところを見ると、私の診療も捨てたものではない?ようです(大笑)。

 ところで本題ですが、そのテレビに出ていた専門家の一人は某大学病院の先生だったようで、当然診断は「A」、治療についてどう言われたかは聞きませんでしたが、私のところで引き続き診療するということになったようです。
 ところが、問題はもう一人の医師の方です。テレビに出ていた専門家という話ですが、なんと診断が「A」ではないと断言したようです。「A」という疾患に関する検査データが陽性であるにもかかわらずそれは全く無視して、一部のどうでもいいデータの異常を指し示して「こちらが原因だ」と言ったようで、さらにたちが悪いのは、「今の治療は強すぎる」、「対症療法とサプリメントで治療を」などと説明したようです。

 その患者さんは、そのドクターにそんなことを言われてしまったため、「先生には申し訳ないとは思うけど、それら医師に診察をしてもらった」ということを私に打ち明けたうえで、「テレビに出ていた専門家の先生に「A」じゃないと言われて困ってしまって・・・、どうしたらいいんでしょうか」とそれは困った様子で私に語り掛かけてきました。正直、勝手なことをして勝手に困られても、こちらの方が困るのですが、残念ながら常識的に言って「A」という診断はどうにも間違いようがなく、はっきり言ってそのドクターの対応には怒りがこみ上げてきました。

 具体的なデータの話ができないので、どちらが正しい間違っているという検証をこの場ではできないのですが、仮にその患者さんが「A」という病気でないとしても、そのドクターが「○○病」という別の診断名を下さなかったこと、また、「A」ではないという論拠を述べなかったところは私としては納得いきません。また、原因としたデータ異常は、あまりにも幼稚で素人的な指摘であって、よくもまあそんな話を患者にするものだと本気であきれました。

 とここまで書いても、(具体的な話ができないので)テレビに出ていた先生の方が、やぶの彰の介より正しいのではないかと思われる方も多いかもしれません。が、一応、私のやぶ医者生命をかけて、そのテレビに出ていたというドクターは、とんでもない「やぶ医者」だと断言しておきます。それにしても、どうしてテレビでそういう”やぶ系”の医者が、専門家として、あるいは名医として取り上げられるのかわかりません。本物の名医もいるのでしょうが、この患者さんのようなことが起きることを考えると、何を根拠にテレビに呼ばれたのか理解に苦しみます。そのあたりテレビ局の責任は重大で、いわゆる第二の「あるある」的問題が起きても、全くおかしくないでしょう。

 運良くその患者さんは私の外来へ帰ってきてくれましたが、「テレビに出ている専門家」ということを理由にその先生の方を信じたとしたら、おそらくボロボロになっていたと思われます。私も完璧な名医とは言いません。どちらかと言えば、迷医?かも知れませんが(笑)、皆様におかれましては、くれぐれも怪しげな「名医」に騙されないようお気をつけ下さい。

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2007/08/07

原爆の日

 8月6日、広島原爆の日。朝8時15分、NHKのテレビの中継を見ながら、一分間黙とうしました。

 戦争で亡くなられた方は、もちろん広島の犠牲者だけではありません。しかし、私は、かの戦争における象徴といえば、それは広島だと考えています。

 独占なのかどうかわかりませんが、平和記念式典の中継はNHKのみで、民放は朝青龍の仮病疑惑ばかり放送していました。8時15分という時間帯も、ちょうど出勤時間でなかなか黙とうすることもできず、学校も夏休みで、子供たちも行事として行うことも無く、知らず知らずのうちに日本人心から「原爆」というものが消えようとし、一地方に起きたことで、平和記念式典が一地方の行事のごとくになってしまったかんがあります。

 核廃絶が目標?にも書いたのですが、日本が、そして日本人が、核兵器に対してどう考え何をしてきたかといえば、何もせず忘れようとしてきただけなのかもしれません。アメリカに「投下に意味があった」と言わせるほどに、「必然的に使われた」兵器だとは、私はとても思えませんが、せめて、世界唯一の被爆国として、国民をあげて黙とうするぐらいのことはしてもいいのではないかと考えたしだいです。

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2007/08/03

肩書き防衛?

 政治家は、何かスキャンダルを起こすと、責任をとって(辞任にしろ更迭にしろ)辞めることがあります。何を辞めるかといえば、そのとき持っている最高の肩書きの役職を辞めるわけで、大臣なら大臣、委員長なら委員長、党の役員ならその役を辞めるという話になります。しかしコレって実に不思議な話だと思いませんか。

 赤城農水大臣、農水大臣を更迭だそうです。野党はもちろん、与党自民党からもやめろコールが盛んだったわけですが、この方のスキャンダルは、不透明な政治資金の問題でした。不透明な政治資金が本当に問題であるならば、基本的に「議員」をやめるべきであって、大臣を辞めれば許されるという理屈がどうにも私には理解できません。総理の任命責任を問う前に、犯罪者まがいの人間が議員をやっていること自体が問題だとは思いませんか。

 そもそもこういう問題は、なぜ大臣になって出て来るのでしょうか。大臣だろうが、平議員であろうが、その問題性に全く関係ないと思うのですが。スキャンダラスにかきたてたいために、ネタを溜め込んでいる人たちがいるとするならば、ぜひ今もっているネタを全部おおっぴろげにしてもらいたいものです。なぜって、そんなネタにされる人たちが、何か肩書きを持ってしまったら、その肩書きの役職を辞めれば罪が消えてしまうのですから・・・。

 民主党が今ひとつ信用されない理由として、「民主党だって、はたけばほこりが山と出てくる」ような雰囲気を持っていることがあるのではないかと、私は思っています。自らが、法律以上に厳格な規律を持ってほしいと思っていますが、いざというときのためにいろいろな役職や肩書きを党員に与えるというのも1つの防衛手段かも知れません(笑)。

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