検挙率100%超??
警視庁の今年上半期(1~6月)の空き巣や事務所荒らしなどの侵入盗の検挙率が111.5%だったそうです。えっ!!そんなばかな!!。100%超えてどうするの?。<侵入盗>検挙率100%超 上半期・警視庁調べ(毎日新聞) 抜粋しますと、
「発生した事件の数より捕まえた数が多い?」。警視庁の今年上半期(1~6月)の空き巣や事務所荒らしなどの侵入盗の検挙率が111.5%と、初めて100%を超えた。検挙率は、発生が確認された事件のうち、どれだけ解決(検挙)されたかを表す「治安の目安」とされるが、過去の事件が解決した場合も検挙数に加算されるため起きた現象。記事には、警視庁にとって、うれしい統計マジック等と書いてありますが、統計を知らないだけであって、うれしい話ではありません。基本的に100%を超えるわけ無いはずですが、そのマジックとやらの種明かしについて、
(1)地域の防犯ボランティア活動が浸透して空き巣などがしにくい状況が生まれ認知件数が減少しているの2点が挙げられています。(1)は空き巣(事件)が減ったといういい話です。事件件数が減ったから、捜査も充実し、検挙率も上がったのでしょう。(2)も、基本的に窃盗を繰り返す「悪いやつ」を捕まえたという話ですが、統計的に分母をいじらずに、件数だけ上積みしたのが、この統計のマジックとうことになります。
(2)余罪50件以上のプロの窃盗犯の逮捕が相次ぎ、検挙件数が伸びた
検挙率の計算において、当然、過去の事件も解決したのであれば、過去の事件の件数も分母に入れないといけないでしょう。でなければ、何のためのデータかさっぱりわかりません。分母と分子の意味が違うのですから、全く意味の無いデータになってしまいます。上半期の検挙率であれば、上半期に起こった事件についての件数を分母に、その事件についての検挙数を分子にしなければならないのは、おばかでもわかるでしょう(単純に言えばの話ですが)。私が言いたいのは、これは数字のマジックではないということです。意味の無いデータ(何を意味しているかわからないデータ)が提示されているということに我々は気付かなければなりません。
国民をごまかすための、同じような統計いじりは、年金問題での分母減らしにもありました。統計データというのは、極めて客観的のようであり、その実、こうして都合よく改ざんされて使われている現実もあります。この記事内容もよく読めば、事件が減り、検挙が増えたという、決して悪い話ではないのですから、ちゃんとまともなデータを我々に提示してもらいたいものです。
(ちなみに・・・、この記事ではわかりにくいのですが、事件件数として認知されていない事件についてまで、検挙された犯人が自供した場合、検挙件数に足しているわけではないですよね・・・・。)
人気blogランキングに登録しています。ぜひ清きクリックを!
↑↑クリック!
| 固定リンク
| コメント (4)
| トラックバック (2)
最近のコメント