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2007/09/25

検挙率100%超??

 警視庁の今年上半期(1~6月)の空き巣や事務所荒らしなどの侵入盗の検挙率が111.5%だったそうです。えっ!!そんなばかな!!。100%超えてどうするの?。<侵入盗>検挙率100%超 上半期・警視庁調べ(毎日新聞) 抜粋しますと、

「発生した事件の数より捕まえた数が多い?」。警視庁の今年上半期(1~6月)の空き巣や事務所荒らしなどの侵入盗の検挙率が111.5%と、初めて100%を超えた。検挙率は、発生が確認された事件のうち、どれだけ解決(検挙)されたかを表す「治安の目安」とされるが、過去の事件が解決した場合も検挙数に加算されるため起きた現象
 記事には、警視庁にとって、うれしい統計マジック等と書いてありますが、統計を知らないだけであって、うれしい話ではありません。基本的に100%を超えるわけ無いはずですが、そのマジックとやらの種明かしについて、
(1)地域の防犯ボランティア活動が浸透して空き巣などがしにくい状況が生まれ認知件数が減少している
(2)余罪50件以上のプロの窃盗犯の逮捕が相次ぎ、検挙件数が伸びた 
の2点が挙げられています。(1)は空き巣(事件)が減ったといういい話です。事件件数が減ったから、捜査も充実し、検挙率も上がったのでしょう。(2)も、基本的に窃盗を繰り返す「悪いやつ」を捕まえたという話ですが、統計的に分母をいじらずに、件数だけ上積みしたのが、この統計のマジックとうことになります。

 検挙率の計算において、当然、過去の事件も解決したのであれば、過去の事件の件数も分母に入れないといけないでしょう。でなければ、何のためのデータかさっぱりわかりません。分母と分子の意味が違うのですから、全く意味の無いデータになってしまいます。上半期の検挙率であれば、上半期に起こった事件についての件数を分母に、その事件についての検挙数を分子にしなければならないのは、おばかでもわかるでしょう(単純に言えばの話ですが)。私が言いたいのは、これは数字のマジックではないということです。意味の無いデータ(何を意味しているかわからないデータ)が提示されているということに我々は気付かなければなりません。

 国民をごまかすための、同じような統計いじりは、年金問題での分母減らしにもありました。統計データというのは、極めて客観的のようであり、その実、こうして都合よく改ざんされて使われている現実もあります。この記事内容もよく読めば、事件が減り、検挙が増えたという、決して悪い話ではないのですから、ちゃんとまともなデータを我々に提示してもらいたいものです。

 (ちなみに・・・、この記事ではわかりにくいのですが、事件件数として認知されていない事件についてまで、検挙された犯人が自供した場合、検挙件数に足しているわけではないですよね・・・・。)

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2007/09/14

自民丸沈没の予感

 私は、一応、中国史というのを趣味にしています。特別な知識を持ち合わせるわけではありませんが、その血みどろの権力闘争を通読し眺めていると、人間のおろかさを十分堪能できます(笑)。

 別に中国に特異的な話ではありませんが、何故か王朝と言うのは、数百年のスパンで交代する宿命を持っているようです。どんなに隆盛を極めた王朝も、なぜかほころびが生まれ、乱れ、そして滅亡していきます。日本史でも同じことが見られますが、盛者必衰とはよく言ったものです。

 この滅亡の原因はなんなのでしょうか。な~んて、専門家でもない私が解説するようなことではありませんが、そこは趣味ですので、いろいろな原因の1つを挙げさせてください。あくまでいろいろある原因の中の、ひとつの仮説です。

 それは、権力闘争にあります。王朝ということになれば、皇帝の座を巡る権力闘争もありますし、家臣たちの権力闘争もあります。権力闘争も、よい意味での競争となれば何の問題もありません。しかし、権力闘争のためだけの権力闘争、あるいは、いわゆる足の引っ張り合いが始まると目も当てられなくなります。
 
 例えば、ある王朝の家臣AとBの間に、ライバル関係が生じたとします。例えば戦いの時に、より大きい戦果を上げた方が上位に立てるわけですが、逆に、相手が失態してくれるとこれまた上位に立てるという理屈もあります。ですから、Aが戦いに出たときに、BはわざとAが負けるように画策したりし始めるわけです。

 AとBだけの関係であれば、Aが負ければ、Bが権力的に強くなって、めでたしめでたしという話ですが、王朝にとっては、戦いに負けるのですから、王朝の弱体化につながります。戦いだけではありません。往々にして優秀な人物というのは、無能な権力者にやっかまれ、罪を着せられ殺されたり追放されたりすることがあります。権力者にとっては、ライバルの出現の芽を摘み、権力を安定させることにはなりますが、王朝にとっては優秀な人物を失い、これまた弱体化につながってきます。

 つまり、王朝を船に例えるのであれば、わざと船底に穴を開け、穴が開いた責任をライバルに押し付けるようなもので、そんなことをしてまで権力の座についたとしても、気付いた時には、船は沈没寸前だったりするわけです。あくまで船あっての自分、王朝あっての自分の存在というものを忘れ、ただただ権力におぼれ、自分のためだけに行動していれば、いつの間にか、自分自身が身をおいていた存在がなくなってしまうことがありうるという話です。

 まあ、そんな話とは一見関係なさそうですが、安倍首相辞任後の自民党を見ていると、船底に開いた穴に気付かないまま、自民丸の船長を誰にするかにきゅうきゅうとしているように思えてなりません。
 例えば、農水大臣が辞任することを、「船底の穴が広がった」と考えている人は少ないでしょう。早めにやめればそれで問題なし、誰かにポストを譲ればそれで良しとでも考えている雰囲気さえあります。自分さえ、身体検査に合格すれば、あとの人間は合格しない方が自分の株が上がるなんて考えている人も多いかもしれません。しかし、それでは、自民党不信はどんどん広がるわけですから、気付いた時には自民丸は沈没し、身体検査合格のはずの自分の存在自体の身の置き場が消えていたということになりかねないわけです。

 といいつつ、自民党という党は私の考えるようなボロ舟ではなく、不沈艦かもしれません。沈んだら沈んだで、「潜水艦だ」と言い張りそうですし・・・(笑)。まあ、なんといっても、ライバルの船の民主丸も怪しい限りですから。政治という大きなくくりでいえば、自民党の失態を民主党は喜んではいられません。政治不信自体が、民主丸の底に穴が開いたことと同じなのですから・・・。でも、それを追い風だと信じてやまないところは、それはそれで末期症状なのかもしれません。うむ、誰か早くそれに気付いてくれないと、日本丸が沈没しますぞ!。

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2007/09/07

台風の目と東京ローカル

 昨日台風9号が、私の住む町を通過しました。窓に打ち付ける雨と風は正直、恐怖を感じさせました。そんなとんでもない嵐が、夜中に突然ぴたりとやみました。どうやら、台風の目に入ったようです。つまり、この台風は、私の住む町の真上を通過して行ったようなのです。

 台風の目に入ったお陰で、落ち着いて寝ることができましたが、朝方はまた吹き返しの風と雨が襲ってきました。しかし、やってくる時とは勢いが違います。出勤時には晴れ始めていましたから、昨日の恐怖はなんだったのだろうかと言う感じです。

 しかし、まあ、どうでもいい話なのですが、台風が静岡県の上空にまさに来たらんとし、暴風雨の真っ只中にある中で、テレビの台風情報を見ると、「台風9号、首都圏を直撃」ですか。直撃されんとしているのは、首都圏じゃなくて、わが町なのですが・・・。東京の繁華街が、早めに店じまいしてどうかしましたかね。多摩川が増水する前に、狩野川の増水が問題でしょう。規模が違うとはいえ、交通事情が麻痺するのは、田舎も同じです。

 まあ、どうでもいい話ですが、東京ローカルな話題は、その重要度、ローカル性に関わらず、トップ扱いになります。そんなことに文句を言うどうでもよさには目をつむってもらうとして、そのことに気付いていないマスコミの方々には、何か言いたくなってしまう私です。東京ローカル以来、2回目の、田舎の遠吠えでした。

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