とある報道番組を見ていると、自治体のお役人による裏金問題を特集していました。裏金が裏金たるゆえん、その動かぬ証拠が「裏帳簿」な訳ですが、事細かに書かれている裏帳簿を見ると、その丁寧さにお役人仕事がにじみ出ています(笑)。
時代劇でも、裏帳簿が動かぬ証拠となるお話があります。義に硬い侍が、お代官様?あたりの不正に気づき、藩主に訴え出ようとするところを、お代官様一党がその侍を闇討ちする、そんな侍の意志を受け継ぐ友がなんとか仇討ちしようと、その不正をあばこうとする、そんな友たちの行動をご隠居様が助けようとし、矢七か由美かおるあたりが、代官のもっている裏帳簿を盗み出して、(途中略)印籠だして、めでたしめでたし・・・・・。
しかし、どうも私が不思議に思っていたことは、なんでそんな危険な裏帳簿を、お代官様は後生大事に残しておいたのだろうという疑問です。どうせ不正に手に入れたお金なのですから、闇から闇へ持ち逃げすればいいわけで、わざわざ裏帳簿をつけておく必要があったのでしょうか。ましてや、誰かが不正を暴こうとしていることがわかっているのに、第一級の資料である裏帳簿を、由美かおるに簡単に盗まれるとは、あまりにも納得できない話ではあります(笑)。
まあ、だからといって、自治体の裏金に関する帳簿を、捨てればいいのにと思っているわけはありません。そもそも、何で裏帳簿をつけなければならないのかというのが私の疑問です。何しろ裏の金なのですから、その証拠となるものを残すべきなのでしょうか?。
裏帳簿をつける理由、それは、裏金が代々受け継がれているものであり、誰かに持ち逃げされないようにするためかもしれません。入りと、出をはっきりさせておけば、裏の会計担当者によるちょろまかし(ごまかしてお金をいただいちゃうこと)はできません。前任者と、後任者に疑われてしまいます。ただし、仮にちょろまかしが判明したとしても、横領で訴えられるかというと、もちろん訴えられないわけす(当たり前!)。それとも裏には裏の警察官みたいなのがあるのでしょうか?。仕事人みたいな人に、それこそ闇討ちされたりして・・・。
裏帳簿をつける理由、もしかすると、「それがお役人だから」かもしれません。もう、帳簿をつけないといられない性分なのかもしれません(笑)。裏帳簿の丁寧さは、普通の人間ではまねできません。ある意味、律儀、ある意味、丁寧、ある意味、会計は表も裏もうっかりつける・・・。まあ、表と裏の区別もつかないとなると、相当に重症と言わざるを得ないわけですが・・・。
残念ながら、大昔から裏金みたいなものは存在したのでしょう。それに疑問を抱かない人たちもいたでしょうが、当然、悪いことをしていることに気づき、胸を痛めていた人たちも大勢いたに違いありません。不正に声を上げなかった事は悪いことではありますが、実際そんな集団の中で声を上げることは、たやすいことではないでしょう。ある意味、きっちり証拠となる裏帳簿を丁寧につけていたことが、ささやかな抵抗であったのかもしれません。
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