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2009/01/29

評論はファンタジー

 我ながら面白いことに気づいたなあ?と最近自画自賛しているのが、先日書いた「結果論的評論家による結果論的解説」という記事です。まあ、自分で書いておいてなんですが・・・。
 
 面白いことというのは、最初の戦国時代のくだり、歴史的事実の解説は所詮「結果論」であり、「想像」であるということです。AとBが戦って、Aが勝てばそれなりの、Bが勝てばそれなりの解説がされるわけですから、結局結果論というわけです。例えば、関ヶ原で三成が勝っていれば、「真田が徳川本隊を足止めしたから」とか、「徳川に正義がなかったから」とか、まあ、私ですらいろいろと「想像」を巡らすことができるわけです。
 
 想像とは小説であり、ファンタジー?です。これは、歴史的解説に限らず、一般論として、「評論とはただのファンタジー」であると気づいてしまったために、最近面白くて仕方がないわけです(←おたくっぽくて気持ち悪いかも・・・事実気持ちが悪い・・・)。

 例えば、このネットの世界でも、プロからド素人まで、数え切れない批評家・評論家が存在するわけですが、何言わんこの彰の介も、批評家の端くれと自負しております。そして、その批評家の書くことといえば、いかにもありそうな「ファンタジー」なわけです。人々を熱狂させる見事なファンタジーを書けば、人々は賞賛する。駄作をかけば、ネットの片隅に消えていく。それだけのことです。
 そして、残念ながら、ファンタジーに真の正しい、正しくないという評価はできません。そこには「結果」が存在するだけです。ファンタジーの正しい正しくないは、結果から見た当たりはずれのたぐいでしかないわけです。

 例えば「定額給付金2兆円で景気は回復する!」という発想は、まさにファンタジーです。ですが、「ひとりあたり一万円では景気回復にならない」という批判もファンタジーであり、「10万円くらいなら景気回復するかも」というのもファンタジー、「配るくらいなら学校の耐震強化に使え!」と言っていた辛坊治郎さんの言葉もファンタジーなのです。私は、「使うくらいなら国債の返済を」と考えていますが、これももちろんファンタジーです。
 
 政治の世界で言えば、人間はいかにもそれらしいファンタジーを戦わせ、最もそれらしいファンタジーを選んで実行するわけです。最もそれらしいファンタジーが、成功するのか、失敗するのか、それは神のみぞ知るです。人間は、それをサイコロのせいにしたくないから、余計にそれらしいファンタジーを考えることになり、評価もいかにもそれらしい科学的なファンタジーでこりかため、失敗したらしたで、それらしいファンタジーで批判することになるわけです。

 ファンタジーは意味のないものなのか、絶対に必要なものなのか、正しいファンタジーと正しくないファンタジーというのはあるのか無いのか?、おいおいこの手のファンタジーを考えたいと思います。だんだん自分でも、何書いてるかよくわからなくなってきました・・・。

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2009/01/22

戦国武将のソムリエ

 最近女性の間で戦国武将ブーム「戦国武将萌え」??なるものがあるんだとか。戦国時代マニアといえば男と相場は決まっていましたから、マニアの一人として大歓迎です(笑)。

 ブームの発端は戦国時代もののアクションゲームのようです。ゲームにはかなりかっこいい武将が登場するようですが、とっかかりとしては何でも構いません。私も本格的なとっかかりは信長の野望ですし・・・。

 それで、こんな記事を見てみると、今年ブレイクしそうな戦国武将ランキングなるものがありました。1位直江兼続、2位石田三成、3位伊達政宗、4位上杉景勝、5位前田慶次・・・・、まあ、要するに今年の大河ドラマ系の武将ということになるでしょうか。

 以前とある番組で取り上げていた、戦国萌え武将のランキング1位は「大谷吉継」でした。戦国マニアの一員として、女性が大谷吉継にあこがれるというのは大変うれしい話です。私も大ファンで、信長の野望に登場する大谷吉継の顔が、普通の顔から、白い布で隠した顔になったときの感動が忘れられません。三国志(信長の野望と同じ会社のゲーム)で馬良の眉毛が白くなった時と同様の感動でした(マニア過ぎたらごめんなさい)。

 ただ、その番組の司会者連中が、誰も大谷吉継を知らなかったのはいただけません。そこまでマニアしか知らないようなマイナーな武将とは思えませんが。そう言えば、大谷吉継も三成つながりで今年の大河系武将とも言えましょうか。らい病を煩っていたとされる吉継の顔から膿が落ちたお茶を、何ためらうことなく三成が飲み干したとする逸話はあまりにもあまりにも有名で、関ヶ原を西軍(三成側)として戦う原因になったとも言われています、よね。

 そんなわけで、女性受けをねらって、戦国武将のソムリエなんてやってみるとかっこいいのかなあ?と勝手に勘違いしていろいろと考えてみました(アホ?)。女性の気分やリクエストに合わせて戦国武将をチョイスするという企画ですが、チョイスしてどうするのかは、我ながらよくわかりません。

 例えば・・・「とにかく新鮮な気持ちで、槍一本で敵陣に殴り込みたい気分なのだけど・・・そんなマイナー系の武将は?」なんて言うリクエストがあれば

粕屋武則なんていかがでしょうか。なにしろ賤ヶ岳の七本槍のひとりなのに、ほとんど逸話もありませんので新鮮な気持ちで柴田軍に襲いかかれます。」
「大物ねらいなら毛利新助なんていかがでしょうか。まろの首級も夢ではありません」
あほらしいと思われる方、この先は読まれない方がよろしいかと。

 「とにかく波瀾万丈、本能の赴くままに人のできないことをばっさばっさやってしまう武将は?」 

「それはもう、松永久秀しかおりません。将軍を殺すも良し、大仏殿を焼き払うも良し、最終的には、茶釜を抱いて自爆しても構いません」

 「暴れん坊将軍のように一直線に馬で駆けたいのだけど。馬の似合う武将は?」 
島津義弘がぴったりです。がんがん馬でとばして、薩摩まで一気に帰ってください」

 「忠義の人が流行っているんだけど、まだあまり知られていない武将いない?」 
「一押しは山中鹿之介ですね。主家再興のために奮闘し、力尽きました。今度三日月がでたら、鹿之介を思い出しながらお願い事などされてはいかがでしょうか。きっとご自身に七難八苦が降りかかり、願いは叶いませんから・・・」

 「かっこいい人教えて。」 
「かっこいい人なら、高坂弾正森蘭丸片倉重長沖田総司?・・・、うむ?かっこいい?というか、美貌の持ち主?というか、殿様にすかれたというか?、なんというか・・・。」

 「不細工な武将いない?かっこいいだけじゃつまらない。」 
山本勘助はかっこわるいですよ。片眼つぶれて口は裂けて傷だらけで、足ひきずってますから。でも切れ者です。戦国一の切れ者かもしれません。まあ、戦国一、いるかいないかよくわからないファンタジーな人物ですけど・・」

 「戦いをがらっと変えてしうような先見のめいがあった人は?」 
「それはもう山本五十六?ですね。大艦巨砲主義が空母艦載機による攻撃にがらっと変わってしまいましたから。ちなみに五十六が襲われたとき乗っていたのが一式陸攻、おそったのがロッキードP-38ライトニング、マニアなら覚えておきましょう。」

 一応ダミーを2名ほど忍ばせておきました。マニア以外の方、ごめんなさい。上記例は、明らかに答えを考えてから問題をつくっておりますので、勘違いの無いようお願いいたします。

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2009/01/15

結果論的評論家による結果論的解説

 歴史に「タラレバ」は無いと言われますが、歴史マニアであれば、「あのときあの人がどうだったら・・・」的な想像をいろいろと巡らすものです。私もその昔、無駄論的坂本竜馬で、坂本竜馬が暗殺されなかったら・・・なんてことを考えたのですが、まあこういう好き勝手な想像くらいは何も問題ないでしょう。たぶん。
 
 ただ、勝手な歴史の想像ならただの想像ですすみますが、歴史家なる人たちの歴史的事実の解説が、結果論であるということを忘れてはなりません。結果論とは、言い換えれば想像でしかないのですから・・・。
 
 例えば、織田信長の桶狭間の戦いなんてどうでしょうか。10倍する敵に勝った信長を賞賛する声が大半なのはあるいみ当然です。そしてその勝因について、「情報収集が重要なことを見抜いていた」「目標を義元の首一つに絞った」「奇襲がばれないように家臣に方針を明かさなかった」「雨が信長軍の行動を隠した」など、いろいろと解説されていますが、それはあくまで結果論的解説です。これら解説を何の違和感なく受け入れてしまうと、ついつい信長が「100%勝つことがわかって全ての準備をしていた」感がありますが、決してそんなことはないでしょう。信長にしてみれば、もちろん打つべき手は全て打ったのでしょうが、あくまで「一か八か」の賭というか決断をして出陣したに違いありません。もう一度桶狭間の戦いをやり直せたとすれば、結果が全く異なる可能性も十分に考えられるでしょう。

 徳川家康の関ヶ原の戦いも同じことが言えるのではないでしょうか。結果が結果だけに、家康は勝算100%で関ヶ原に望んだ感がありますが、決してそんなことはないでしょう。何しろ、味方は豊臣恩顧大名ばかり、ついでに徳川の本隊が到着せずと言う状況です。それでも、三成が動いたこの時が最大のチャンスとみて動いた、まさに賭であり決断であったと思われます。どうも三成と家康が比較されて、その器や石高の違いから、家康に寝返るのは当然的な解説が多いのですが、そこは戦国時代です。三成と家康双方の大決断、大勝負であり、まさに「戦は時の運」であったと言うのが私の結論です。

 といって歴史家の解説にけちをつけたいわけではありません。検証不能と言うだけのことです。どちらかと言えば、それにもましてひどい、現代の「政治・経済評論家」なる方々の結果論的解説に辟易しているという話です。ということで前回(経済評論家と競馬評論家)につながるのですが、どうも私はこれら評論家の方々の解説が気に入りません。なにしろ、ことが起きる前には何も言っていなかったどころか、時には反対の解説をしていたのに、事態が急変するととたんにしたり顔で解説を始めるのですから・・・。

 例えば原油価格。価格が上がることの解説をさんざんし、経済への悪影響を言いふらし、政府の無策をさんざんに言ってきた人たちは今どうしているのでしょうか。私は素人ながらも、あの恐ろしい原油価格の高騰にバブル的要素を感じていたのですが(←まあ、こういうのをしたり顔の結果論的解説というのですが・・・)、そんな指摘をしていた人は、私の知る限り皆無です。そして何しろ、原油価格が急落している今、どうすべきかを解説する評論家はいません(聞こえてこないだけかもしれませんが)。問題の無いときこそ、問題時の備えをするべきでしょう。漁業関係者に燃料を備蓄しろとか・・・(あまりにも素人的意見過ぎますか・・・)。

 たとえば麻生総理。次の総理は麻生だ、実力の麻生だ、国民的人気の麻生だと解説していた人たちに、今の低支持率の責任をとってもらいたいと思うくらいです。麻生の政策に期待は持てない、漢字も読めない、と解説していた評論家は皆無だったでしょう。だいたい、秋葉人気を国民的人気と言っていた評論家は正直ダメ親父としか言いようがありません・・・。お坊ちゃまで国民の目線に立てないなんて今頃それらしく言われていますが、就任前に聞いた覚えはありません。
 
 総選挙の時期も、麻生総理に変わって直ぐだと解説されていましたが、今では任期満了までかもと言われています。「一度解散に流れた流れは戻しようがない」と言っていたあの評論家は、ヒゲ剃って出直せと言いたいのですが、今でもしたり顔で政治の解説・・・。

 ということで、私の結論は、評論家なる方々をこき下ろすことが目的ではありません。まあ、所詮人間の浅知恵では、私を含めて、「タラレバ」を語るか、「結果論」を語るかしかできないというお話しです。私が気に入らないのは、「したり顔」。したり顔が許されるのは、世界広しといえども、「彰の介」ただひとりじゃなかったでしたっけ?。

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2009/01/08

経済評論家と競馬評論家

 私が毎朝欠かさず見ているニュースのコーナーが、ズームインの「ニュースのかなめ」です。
先日そのコーナーで、辛坊治郎さんが、「新聞各社の年始め恒例、有識者?経済評論家?によるその年一年の経済予測や株価予想は、全くアテにならない」ということを言っていました。

 辛坊さんによると、昨年初めの新聞を全て確認し、この年末の不況を予測していた人はほぼ皆無だったとのことで、株価の予想も惨憺たるものだったようです。また、一年の経済の動きを「前半は不調も後半は盛り返す」的な表現が昨年も今年もされており、ほとんど同じだと指摘していました。さらに、今年の予想を見ると、一人の評論家が、今年の株価の最高値を8500円と予想しており、いきなり9000円をつけた1月1週目時点ですでにハズレ!!というテイタラク・・・。
 
 まあ、素人の私が言うのも何ですが、一年間の経済をずばりと言い当てることなど、そもそも無理であり、無理であるのをわかっていながら、なんでこのような企画が組まれるのか、その方が不思議でなりません。

 同じような例に、プロ野球解説者によるシーズン直前の順位予想というのがあります。各解説者がそれぞれ戦力を分析して(いるかどうか?)、順位をつけるわけですが、大抵、前年の順位通りというのが無難な予想になります。なにしろ優勝チームは強いから優勝し、ビリチームは弱いからビリな訳で、優勝チームがいきなりビリになるという予想は普通あり得ないでしょう。そんな無難な予想に、各解説者の個人的事情(出身チームや、解説している地域など)で少し手を加えているというのが実情ではないでしょうか。したがって、今年の西武のように、もうダメかと思われたチームがいきなり頑張ると予想は総崩れになるわけです。

 それと同じかどうかは別として、予想と言えば競馬における競馬評論家や、予想屋の存在を忘れることはできません。競馬新聞を読んでみると、いかにもそれらしいことが書いてあり、もうこの馬しかないと思うわけですが、しっかり騙され裏切られるわけです。
 競馬評論家と言えば、井崎脩五郎さんを思い出しますが、彼の予想は、完全なデータ予想です。過去のレースを分析して、そのレースの傾向を把握し、出走馬の中で傾向にはまった馬を探すという手順です。そう言うと実に科学的ですが、残念ながら、彼の予想もそうそうは当たりません。最近のテレビ出演では、ほぼ一点予想のためさらに当たる確率は悪いと思われます。

 なぜ当たらないか?、それは、競馬がそんなデータだけの単純なものではないからでしょう。そもそも馬は一番になろうとしているのかどうかすらわかりません。つまり不確実な要素が多すぎるわけです。
 しかし、そんなこととは別に、井崎さんの予想には大きな隠れた特徴があります。実はいかにもデータ予想をしているように見せかけて、時々「自分の好きな馬」が勝てるかのようなデータを引っ張ってくることです。プロ野球解説者の、個人的事情と同じと言いましょうか。

 そんな井崎さんのかわいいところも含めて、この競馬評論家、予想屋さんたちと、競馬ファンとの関係は非常に不思議なものがあります。結局のところ、競馬ファンは、いかにもそれらしく、毎回騙されている予想屋のデータを参考に馬券を買いますが、しかし、馬券を買った時点で、責任の所在は予想屋ではなく買った本人にあるという関係です。まあ、ハズレて予想屋に噛みつく人も中にはいるのでしょうが、基本的に馬券を買ったら買った人の責任、裏を返せば、誰も競馬予想なんて信じていないといってもいいかもしれません。

 そう開き直れば、経済評論家なんて気楽な稼業じゃないですか。いかにもそれらしい科学的な研究から、経済を大予想して、大して当たらない。そんな情報で株を買って損をしても、責任は買った本人ですし。結局のところ、経済なんて不確実な要素が多すぎるのではないでしょうか。ついでに個人的事情も予想におり混ぜたり、それらしくも無難な解答をしたりというのが本当のところでしょう。う~ん、やっていることは競馬評論家と同じだったりして。

 そして、ことが起きれば、したり顔で解説を始める・・・、うむむ、これ以上は次回に・・・。 
 
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2009/01/05

平成21年とっくに明けていました!

 新年明けましておめでとうございます。
 本年も、やぶ医者の戯れ言、ネットの隅でひとりごちる、「彰の介の証言」をよろしくお願いいたします。

一年の計は元旦にありというわけで、1月5日になった今頃、今年の目標を。

 1.救急患者を満床と言って断らない!。 
 2.救急患者を処置中と言って断らない!。
 3.患者様からの付け届けは断らない!。

まあ、まあ、しゃれということで。

 4.やぶ医者らしくゴルフにいそしむ!。

1ラウンド/2ヶ月・・、無理か・・。とにかく体はなまりきっていますからねえ。少しはスポーツ系の目標も立てないと医者の不養生一直線ですから。

 5.論文最低2本!

一応研究者の端くれ、というか、論文書かないと上に怒られるので、やむを得ず。でも怖くて英語論文とは書けなかった・・。

 6.ブログの更新100本!

やばい!!、書いちゃった!!。今の環境では絶対無理っぽいですが、まあ何とか頑張ります。

上記目標達成できなかったときは、頭を丸坊主にしたいと思います。ただし、個人情報に関わる案件ですので、映像等の発表はできませんのであしからず・・・。

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