痴漢裁判のこと
先日、防衛医大教授の痴漢裁判で、最高裁が逆転無罪判決を出しました(痴漢事件で防衛医大教授に逆転無罪)。
電車内で女子高生に痴漢行為をしたとして強制わいせつ罪に問われ、無罪を主張していた防衛医科大学校教授(63)=休職中=の上告審で、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は14日、教授を懲役1年10月の実刑とした1、2審判決を破棄、逆転無罪判決を言い渡した。教授の無罪が確定する。最高裁が痴漢をめぐる事件で逆転無罪判決を言い渡したのは初めて。5人の裁判官のうち、2人が反対意見をつけた。同小法廷は「満員電車内の痴漢事件においては、特に慎重な判断が求められる」との初判断を示したうえで、「被害者の供述は不自然で信用性に疑いがある」と指摘した。痴漢事件をめぐる捜査や裁判に影響を与えそうだ。
これはこの事件における問題ではなくて、今後の痴漢系裁判??に大きな影響を及ぼしそうです。
本質的なことだけ書けば、冤罪でなく実際痴漢をしていたとしても、「やっていない!」と主張し続ければ、(よほどの証拠がない限り)基本的に無罪ということになります。痴漢被害者は泣き寝入りということになりますか。そう考えると決してすっきしした判定とは思えませんが。
しかし、今まではどうかといえば、痴漢被害者に訴えられたら、冤罪だろうがなんだろうが基本的に有罪というわけですから、それがよかったとも到底思えません。
つまりは、今回、それぞれの立場が180度変わったということになりましょうか。
私は、究極的に(あくまで究極的に)どちらの立場を支持するかといえば、「推定無罪」の考え方から、証拠もないのに証言だけで有罪にするべきではないという立場(今回の最高裁の立場)です。ただ、上記のように、この立場の問題点は、痴漢被害者の泣き寝入りを増やしてしまうことでしょう。
泣き寝入りを減らす対策について、
目撃者の確保▽被害者らの供述の裏付け▽容疑者に付着した被害者の衣服の繊維鑑定など科学捜査の推進
などが挙げられているらしいのですが、これはなかなか難しいのではないでしょうか。
電車内に監視カメラを設置するとかはどうですかね。ただ上につけるだけではまったく見えないか、死角が多すぎますか。基本的に満員電車ですし。でも姿勢や位置関係は確認できるような気もしますが。
下からのぞく形の監視カメラなら犯行そのものがよくわかるような気もしますが・・・、その画像自体が犯罪か・・・。
女性は恐ろしさのあまり声が出せないといいますが、声の変わりに音が出るようなものを携帯するというのはどうでしょう。基本的に犯人を捕まえるためでなく、抑止としてですが。というか、犯人を捕まえることよりも、抑止の方が重要でしょう。何かされたかも・・という信号を周囲に知らしめれば、犯人も手を出しにくくなると思いますし、あわよくば目撃者を確保できそうですし。まあ、声を出せない人が、音の出る装置のスイッチが押せるかどうか(恥ずかしいなど)の問題はありますが・・・。
いずれにしても、アイデアを出せばいろいろと対策はできるような気がします。また、基本的に電車内の大半の乗客は善良なる市民なわけですから、それら対策を浸透させることで、十分に犯罪の抑止につながると思うのですが、甘いでしょうかね。
まあ、こういう話題においても、冤罪増加に目をつぶるか、泣き寝入り増加に目をつぶるかの派閥争い的議論は意味がないと思われます。私の結論は、「善良なる市民みんなで、犯罪を抑止することを考えよう」です。私は持ち合わせませんが(←腰抜けの彰の介!)、犯罪に立ち向かう勇気こそ本当に必要なものかもしれません。
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