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2009/06/04

ツバメの巣の今昔

 ツバメの巣といって、中華の高級食材を思い出しているあなた、不況の折、そちらの話ではありません。春先にわたってくる、日本のツバメの、巣の話です。当然ですが、日本のツバメの巣は、泥でできているので、中華の食材にはなりません。もちろん、和食料理店でも出されません。

 日本人にとって、軒先などにツバメが巣をつくり子育てすることは、縁起がいいもの(子孫繁栄、商売繁盛でしょうか)とされているようで、古来より大切にされてきたようです。私の実家でも、新しい家を立てる前の、古い家に住んでいた頃は、毎年のようにやってきて子育てしていました。そのため、私にとってツバメは非常に身近な存在です。

 昔の私の家の場合、玄関を入った土間の天井に巣を作っていました。したがって、ツバメは玄関を入らないと巣にたどり着くことができないのです。基本的に玄関は閉めますよね。我が家の場合、昔の家ですから引き戸なわけですが、ツバメの来る季節は必ず玄関を10cmくらい開けっ放しにしていたのです。たった10cmですが、猛スピードでツバメは玄関を入って、巣に飛んでいきます。そして、夜になると、親ツバメがいることを確認して玄関を閉め、朝早くおばあちゃんが玄関を開けた時、親ツバメがえさ探しに出かけるというサイクルが成り立っていました(夜、親ツバメがいないこともあったかも・・・)。

 まあ、なんと言ってもツバメのかわいいところと言えば、えさを持って飛んできた親ツバメに、兄弟そろって大きな口をあけ、ピーチクパーチクいいながらえさをねだるところでしょう。ツバメのえさは飛んでいる昆虫のようで、食べ損ねた大きな蝶やトンボがよく下に落ちていました。夜いたずらで、懐中電灯の光をツバメの巣に向けると、驚くのか、何かと勘違いするのか、いっせいにピーチクパーチクするのが楽しくて、よくからかっていました。
 残念ながら人がすまなくなったその家の巣に、ツバメが戻ってくることはありませんでしたが、新しい家に巣をかけてくれないものかと何度も思ったものです。

 ツバメという鳥を考えると、他の鳥と比べ非常に不思議なことは、私の家の例でも明らかなように、人間の生活に密着していると言うことです。基本的に人間の家か人工の建物以外には巣を作りませんね。しかも、目立たない家の裏側や人通りの少ないところに巣を作るというのもあまり聞いたことがありません。わざわざ玄関付近に、有名どころでは駅など人通りの激しいところで子育てしますよね。実に不思議な限りです。
 それだけ人間を信用しているということなのでしょうが、残念ながら昨今はそういうわけにはいかないようです。

 先日、近くのスーパーにツバメの巣が作られたようなのですが、店の人が撤去してしまったようです。そのスーパーの「お客様のご意見」なる投書を読んでいたところ、「なぜツバメの巣を壊してしまったのか!」と言う怒りの意見が張り出してあり、「食品を扱う以上衛生面の問題がありやむを得ず撤去しました」なる返事が書かれていました。
 私の場合、上記の通りツバメ大好きで、このお客様と同じ意見なわけですが、良いか悪いかは別にして、昨今、ツバメを衛生上汚いものとして(糞が降ってくる)考える人も決して少なくないようです。つまり、このスーパーで、このツバメの巣をそのままにしておいたらおいたで、「食品を売る店で、ツバメを野放しにしているのは衛生上問題ないのか!」なる投書もされたであろうことは想像に難くないという話です。

 実を言うと、このところ私が見ている近所のツバメの巣で、まともに雛が巣立っているのをあまり見ないのです。原因その1はカラスですが(襲っているのを目撃しました)、その2は、作りかけのツバメの巣がいつの間にか撤去されていることが非常に多いように思われるのです。
 
 撤去といっても、ツバメ嫌いではなさそうな例もあります。ある家では、駐車場の屋根のど真ん中に巣を作られ撤去(そのままだと、車の中央部屋根にツバメの糞が・・・)。端っこに巣箱をかけて誘導したようですが、残念ながら親ツバメは戻ってこず・・・。ある家では、軒先の巣を撤去。ところがこのツバメは執念深く、全く同じ場所にまた巣をかけました。ご主人も観念して巣の下に糞受けの板を取り付けますが、この作業が影響してか親ツバメ戻ってこず。
 それなら私も理解したいのですが、私にとって残念ながら、「汚い、不衛生」が理由と思われる撤去も何件か認められました。残念ながら今年は、近所中のツバメの巣が、撤去か親ツバメの放棄で壊滅してしまいました。ある日いきなり巣がないのですから、ツバメ派の私にとってはがっかりなのです。

 ツバメの巣が汚いかそれとも汚くないかと言えば、糞が落ちてきますから汚いでしょう。昔の我が家でも、新聞紙や広告の紙を下にひいて、毎日取り替えていたことを思い出します。不衛生かどうかと言えば、それは野生動物ですし、糞のこともありますし、衛生的とは言い難いでしょう。ただ、個人的に私の経験を言うと、ツバメが原因で何か病気にかかった覚えはありません。日本中探せば重大な感染症にかかった人がいるかもしれませんが、昔から人々の近くにいて病気云々ということが問題になったのでしょうか。これは、大丈夫だ、衛生上問題ない、と言っているわけではなく、全く知識がないのでわからないという話です。

 あと、残念ながら泥やら、糞やら、昆虫やらが空から降ってくることを含め、生理的に野鳥を受け付けないという人もいるでしょう。かわいいというだけなら誰でもできますが、実際家の軒先で毎日糞爆弾をお見舞いされれば、いやになる方もいるでしょう。おこがましくも私の立場で、ツバメのために我慢しろとはなかなか言えません。巣の撤去を残念とは思っていますが、批判まではできないかなあ・・・。

 ということで、また我が家にツバメが戻ってくることを楽しみにしている私です。今のところ近所のツバメは全滅で、雛を見ることができないのですが、どこかで元気にピーチクパーチクやってる兄弟が、来年」、この近所に戻ってきてくれることを願うばかりです。

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コメント

我が家のツバメはもうすぐ巣立ちです。毎年恒例の、行事と化してますので、こないと寂しいのですが、フン対策が厳しいっす。(^-^;

投稿: demecchi | 2009/06/07 16:05

 でめ様、コメントありがとうございます。
やはり、糞対策は大変ですよね。でも、あのかわいい雛の姿がみると巣破壊が何とも残念なのですが。
 ところで、スズメバチの巣も縁起物かとは思いますがご注意を・・・。

投稿: 彰の介 | 2009/06/07 18:13

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