「こけろ」と思う気持ち
また例によって、お久しぶりとなりました、彰の介でございます。
最近、なかなか時間が無くて、バンクーバーオリンピックも見られないことが多いのですが、とにもかくにも、日本人選手には頑張ってもらいたいと願うばかりです。
特に、女子フィギュアスケートは、真央ちゃん筆頭にメダルの期待が大きいですね。しかし、期待が大きいからといって、キム・ヨナ選手が、練習で「こけた」とか「本調子じゃない」とか、他人をやじるようなテレビの報道にはもう正直辟易です。そういうことは、言葉に出して言うものではありません。本番中に、「こけろ、こけろ」と心の中で願うに留めるのが日本人というものです・・・・??。なにしろ、対戦型のスポーツではなく、個人の演技なのですから、見事に滑りきったら、拍手を送りましょう。心の中で「こけなかったか・・・」と思うのは個人の自由というか、私の勝手です・・・。ちなみに私は、女子モーグルを見ていたとき、日本人選手以外は「こけろ、こけろ」と念じておりました。おかげで、数人の外人選手がこけましたが、里谷選手もついでにこけ、さらには上村選手がメダルと逃すという結果になりました。まあ、そんなものでしょうか。
残念ながら、最近のオリンピックにおいて、日本人選手の活躍がなかなか見られません。今朝のズームインの辛坊氏の解説によれば、(以下ズームインのページから引用)
北京五輪のケースで年間ベースでいうと、五輪に向けた各国の強化費は、ドイツ274億円、中国120億円、オーストラリア110億円など、軒並み100億円以上国が費用を負担しているのに対し、日本は27億円。さらに日本の場合は昨秋の事業仕分けで、「ボブスレーなど普及していない競技に補助が必要なのか」とされ、さらに費用削減ということになりつつあります・・・・
ボブスレーのそりを、イタリアではフェラーリの工場で、ドイツではBMWが風洞実験しているそうなのですが、日本は8年前の改良型だそうで・・・。日本もJR東海あたりが、カモノハシ風のそり(ルール上の規制は知りませんが・・)を作ったりすれば変わってくるのでしょうが、そんな協力はいまのところあり得なさそうです。事業仕分けと言えば、私の仕事仲間が、例のれんほー氏のフレーズをもじって、
「銀じゃダメなんですか?、金でなければダメですか?」
なんてなじってましたが、まさに今の日本はそんな状態でしょう。いやいや、「入賞じゃダメなんですか?メダルでなければダメですか?」レベルといった方が正しいでしょうか。まあ、予算的に金(カネ)をかければ、金(キン)がとれるなんていうのは、いかにも短絡的ですが、この国は本当に技術や、人材にお金をかけない国だとつくづく感じます。選手だけでなく、各スポーツの道具を作る人や、メンテナンスをするいわゆる「職人さん」もそのうちいなくなってしまうのではないかと思うのですが、このまま無策で本当にいいのでしょうか。スケートリンクも減っていると聞きますし・・・。
確かに、予算さえつければメダルが増えると考えるのは短絡的だとは思います。関係者が全くやる気が無く、予算だけつけていればもちろん何の効果もありません。そこは、各関係者の人間力がなければ全く意味がないことは確かです。そういった不確実さが日本人的には予算削減につながってしまうのでしょうが、古来の「スポ根魂」のみに期待してしまうのもそろそろ卒業すべきでしょう。
努力する人への投資、地味だけど絶対必要な技術の再評価など、スポーツにかかわらず、日本人がついつい忘れがちなことを、もう一度見直すいい機会かもしれません。
まあ、そう考えれば、「こけろ、こけろ」と念仏を唱えても、日本の発展にはなりませんね。日本人選手が、すべてを出し切る、そんな姿を祈りたいと思います。
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コメント
こんばんは。
残念ながらライブで今回のオリンピックを見ておりませんので、何とも言えませんが、日本選手をもちろん応援しております。
多額の予算をつける、あるいは金メダルをとれば、その後、国がそれなりのフォローをしてくれる国々と、そうでない日本。これを日本選手各位がどう思っているのか、あるいは、今回のオリンピック終了後、次の四年間、どこまでモチベーションを維持できるか、ここらあたりは、お金の問題でなく、個々の選手、それぞれ意識に違いがあると思います。
会社で言えば、優秀な成績を上げた人間の給与は上げると明言すれば、少なくともモチベーションは上がるはずです。
ただ、マイナー、メジャーな競技に関係なく、夏・冬のオリンピックが日本のどこかで開催決定となった瞬間に予算が3倍増となると、これはこれで、手のひらを返したような態度だと、日本選手は思うかもしれませんね。そこらあたり、お互い人間なので、難しいところです。
会社で言えば、良い業績を上げた後に、給料倍増となるわけで、それならそれで、最初から言って下さいよ、といった感じでしょうか。
ではまた。
投稿: 小島愛一郎 | 2010/02/25 23:46
小島様、コメントありがとうございます。
仕事の場合、優秀な成績=給料upというのは誰もが受け入れ可能だと思うのですが、スポーツの場合、優秀な成績=名誉という雰囲気があって、=お金というとアマチュアスポーツでは抵抗感を感じる人は多いと思います。また、「お金がないからこそ、工夫して苦労して練習した」なんて言う話が日本人的には大好きなんですよね。そう考えると、必要最低限の資金や、功労者への慰労の資金と、スポ根魂を混合してしまっている現状が問題だと感じます。もちろんそのあたりの線引きは難しく、私が答えを持ち合わせているわけではないのですが・・・。またおっしゃるとおり、個々の選手の意識には違いがあるでしょうから、一律横並びの、政治的手法が、うまくいくかどうかは微妙かもしれませんね。
お忙しいとは思いますが、時間があれば、またコメントなどいただければ幸いです。
投稿: 彰の介 | 2010/02/26 18:51