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2010/11/25

今更の日本シリーズ評

 最近、月一がいいところの彰の介です。
 北朝鮮が砲撃するような物騒なこの時期に、今更という感じで、今年のプロ野球日本シリーズについて書こうとしているなんて、やっぱりピンぼけも甚だしい?ですかね。まあ、記事更新をサボっている間に、頭にカビが生えました。

 以前に何度か書いているように、私は中日ドラゴンズのファンで、久しぶりの優勝に喜んでいたのですが、優勝といってもほとんど差のない優勝でしたし、強いと感じさせてくれることはなかなか無かったですから、ある意味、今回、日本一になれなかったということは特に不思議ではないのかもしれません。

 ところで、今回も話題が出たのは「クライマックスシリーズはおかしい、何のための一年に及ぶペナントレースか?」といういつもの議論です。今回はパリーグ3位チームの優勝ですから、余計にそれを感じさせられることになりました。
 このことについて私の意見を述べると・・・、確かに130試合以上戦って優勝を決めているのに、短期決戦ではその差がほとんど無くなってしまいますから、そこに不条理な感じがするのは否めません。しかし、そこに、そういうルールがあるのですから、戦っている最中にそういう議論をするのはやめるべきだと感じます。というのは、2位や3位のチームが真剣に戦っているにもかかわらず、それらのチームが負けるべきだという議論に他ならないからです。そういう、真剣に戦っているチームがせっかく勝ったのに、それをさげすむようなことを言うべきではない、それが私の意見です。制度論だけなら、来年の春にすればいいのではないでしょうか。

 正直に言えば、これが毎年議論になるのは、今まで巨人が1位だったからというのが大きいと思います。今年は2位でしたから、もし巨人が中日に勝っていたら、おそらくこんな議論はされなかったとは思います。いつでも中日は(特に監督が落合になってから)仇役ばかりですからね・・・。ファンは不快でしょうがありません。

 また、今回、日本一になったロッテに対して、「下克上完成」なる見出しが新聞にでました。当のロッテファンの方々がこれをどう見たかはわかりませんが、私からいうとこの「下克上」という言葉は非常にいい表現で、このクライマックスシリーズの制度論的批判が無く、勝利チームをたたえていますから、よかったのではないでしょうか。
 もしも今年、中日が日本一になっていたら、「相手はパリーグ3位チーム、これで本当に日本一と呼べるのか」的な嫌味な記事が出たでしょう。それと比べればロッテは幸せですね。どこまで行っても中日ファンはこういう不快さから逃れることができません。

 肝心の、日本シリーズの試合の中身ですが、逆転や延長のすさまじい泥仕合が多く、過去の日本シリーズにはない執念と執念のぶつかり合いを感じました。まあ、一試合一試合はそうなのですが、結果的には残念ながら我が中日ドラゴンズが完敗という感じでしょうか。

 すべての試合をリアルに見ていたわけではありませんので、類似の場面があったかもしれませんが、「もしかして、これはロッテに勝てないかもしれない・・・」、と感じたシーンがありました。
 それは第2戦、中日が12対1で楽勝したゲームでのことです。
 すでに大差がついて、6回だったでしょうか、中日が先発ピッチャーをベンチに下げ、中継ぎ投手に変えました。パタパタと2アウトをとったところで、ロッテが右投手に対して左の代打を出してきました。
 当然大差がついていますし、一発逆転という場面でも何でもないのですから、中日側が動くことはない場面だと思ったのですが、落合監督は、ここで左の代打に対して左投げのピッチャーにさっと変えたのです。落合監督としては、石橋を叩いたつもりだったのか、大差がついているこの場面で投手を試しておきたかったのか、その気持ちはわかりません。しかし、私的にはこの場面で変えるという慎重さに非常に好感が持て、このシリーズは中日の勝ちで決まり!、そう直感的に感じました。

 ところが、その瞬間、目を疑うようなことを、ロッテの西村監督がしたのです。もう一度書きますが、すでに大差がついている試合です。しかもランナーがたまって点数がとれる場面でも何でもない、ただの2アウト・ランナー無しの場面です。左の代打に、左投手を出された時、西村監督は、この代打をベンチに引っ込め、再度右の代打を出してきたのです。どうも私には、別に変えなくてもいい場面でピッチャーを代えた落合監督に対し、あえて代打の代打を出してきたのではないかと感じました。
 この代打の代打が、試合的に意味があったとは到底思えませんが、「そちらが動くなら、こちらも動く、大差だろうが、何だろうが、関係なし!、このシリーズはこうして戦っていく!」という、おそらく落合監督に対する強烈なアピールだったのでしょう。私的には、この瞬間、「むむむ、これは手強い、ロッテには勝てないかもしれない・・・」と感じたわけです。

 という、上記は、素人の私の感想ですので、全然違ったらごめんなさい。しかし、こういう泥仕合的シリーズはなかなか見られませんので、そういう意味では貴重だったかな?と思います。中日ロッテの低視聴率シリーズ、地上波中継無しシリーズと揶揄されましたが、中身はかなりのものだったと、中日ファンの私は賛辞を送っておきます。

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