命めぐる水辺 針江生水の郷(2)
琵琶湖一周の旅を逆に辿るシリーズの第5弾、湧き水のあふれる里山、高島市針江地区の見学に行ったお話の続きです(命めぐる水辺 針江生水の郷(1))。見せていただいた川端(かばた)の紹介をしたいと思います。
7年前、NHKの番組で、この町の水を巡るすばらしい人の生活と自然が取り上げられました。それまで静かだったただの田舎が?(失礼)、急に観光客の訪れる場所になり困惑してしまったようで、有志による針江生水の郷委員会が立ち上げられ、現在観光案内をしてくださっていることは前回お話ししました。
我々夫婦も、観光案内をしていただいたのですが、その象徴となっているのが下の写真です。案内の前にいただいた竹筒コップです。
各家庭で大変きれいな水が湧いているわけですが、それをこの竹筒で飲ませていただけるという趣向です。ちなみに、全国的に竹林の荒廃が言われているわけですが、この地でもそれは同じであって、手入れをしなければ荒れ放題になるようです。竹林保全のために切られた竹の利用法の一つとして、観光客にこの竹筒を記念品として配っているというわけです。
案内の方に聞いたところ、この竹筒は、なんとかという(忘れました・・)日本を紹介する刊行物の表紙を飾ったことがあるそうです。まさにこの町と観光の象徴というわけです。
脱線しますが、竹といえば、非常に利用価値が高い植物であると思われます。といって、私にはタケノコと流しそうめん用の「とい」としての利用しか思いつきませんが、昔はその必要性からきっちり手入れがされ守られていたのでしょう。ただ、よく考えてみれば、竹というのは外来種ですよね。あまり利用されなくなってしまった今となっては侵略的特定外来種です。竹の逆襲ですね。
各家庭に大小様々な水路が張り巡らされており(上の写真)、この水路と、家の中の川端(かばた)がつながっています(下の写真)。野菜や薬缶が冷やしてあったりと、個人的な生活の場そのものを公開していただいていることがよくわかり、全く頭が下がる思いです。
水が湧いているところから三段階になっており、一番下にはコイが飼ってあります(ちなみにここの川端では金魚も飼ってありました)。このコイの大好物がカレーらしく、カレーがこびりついた鍋をここに沈めておくと、コイがきれいに食べてしまうとのことです。
また、水路につながっていますから、自然に川を上ってきた魚も入ってくるようです。前段のNHKの番組では、ヨシノボリが顔を出している様子が放送されていました。
大変きれいでおいしい水が湧き出しているわけですが、飲み水として利用する水は、この川端に湧き出ている水だと案内の方がおっしゃっていました。水道水もちゃんとあるようですが、それは生活一般用(トイレとか)とのことです。決してこのあたりの水道水がまずくて汚いはずがありませんが、どちらかというと、きれいな水=川端の水なんですね。
こちらの方の川端は、直接水路とつながらず排水だけされているとのことで、特に水がきれいです。このままプールみたいにドボーンと入りたいくらいです・・・。が、水温は13℃くらいで、手を入れて一分もたずにギブアップとなる温度です。
上の写真が、豆腐屋さんの川端です。ちょっと豆腐が大きかったので、買って食べることはしませんでしたが、ここに住んでいたら毎日のように買いに来るかもしれません。この豆腐屋さんの他、案内ルートにはいくつかものが売っていましたが(セルフでお金を置いておく仕組みで)、とにかく、この町には、金のにおいがしません。もうちょっと金儲けのこと考えようよと、ついつい思ってしまう程です(我々夫婦がものすごく金臭い・・・)。
下の写真は、案内いただいた方のご自宅の、かっこいい近代的川端です。ここに冷やしてあるプチトマトを一ついただいたのですが、あまりにおいしくて、ついつい「もう一ついいですか?」といってもう一つ食べちゃいました。自家用に冷やすのはもちろんですが、夏には通りがかりの人がちょっと食べられるように用意してあるような話も伺いました(違っていたらごめんなさい)。とにかく金のにおいはしません。私だと「プチトマト一つ50円」とかついついやりそうですが・・・。
そんなこんな、いくつかの川端、また、お寺の池(これももちろん湧水)等を見学し、数年来の希望を達成し、大変満足で感動の時間を過ごすことができました。
ちなみに湧き水は一度管を地下へ通してしまうと、永遠に出続けることになります。もうすでに住む人がなく、湧き水だけが出続けている土地がありましたので、そこに家を建てて住んじゃおうかなと真剣に考えている今日この頃です。
ちなみに、川端生活を体験できる建物があります。興味のある方はぜひ体験してみてください。私は体験ではなく本当に住むことを考えています。実はこのすばらしい観光資源を使って、金儲けをたくらんでいるだけなのですが・・・。何か?。
ということで、次回は、琵琶湖周辺で行われている自然復帰プロジェクトについて書こうと思います。
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