« レア書籍? | トップページ | 人間相対性理論(医学と料理人の曖昧) »

2014/07/14

人間相対性理論(曖昧の世界へ)

 このブログで、いろんなことを書いてきましたが、およそ10年も経つと、考え方や、意見が若干変わって来たことに気付きます。ただ、結局一回りして、元々書きたかったことに戻ってきた感じもするわけです。不思議ですね。

 元々書きたかったこと、それは、表題の、「人間相対性理論」ということになりますが、人生も重ね、考えも重ね、議論も・・・・ネットの片隅で独りごちているので、全く重ねていませんが、そうするうちに、ぐつぐつと内容が煮え詰まってきた感があります。

 人間相対性理論?、なんのこっちゃという感じでしょうが、別の言葉で言えば、「曖昧なことがらは、どこまで突き詰めても曖昧である」ということになるでしょうか。はっきりせず、人任せで、どっちに転んでも同じだから、他人に決めさせる・・・という、私の人生そのものといってもいいかもしれません(涙)。

 例えば、「おいしい料理」を考えてみましょう。
「美味しんぼ」を極端に考えてみます。世の中には、究極のメニューなる、“絶対的”においしい料理があるということで、それを探求するということになっていますが、果たして、「おいしい」という概念に、“絶対的”なるものがあるのでしょうか。

 そもそも、人それぞれ、食材や味付けに関して明確に好き嫌いがあります。他人の絶対的においしいものが、別の誰かの絶対的においしいものとは限りません。

 食事が出される状況はどうでしょうか。当時のうまいものは食い尽くしたであろう、かの豊臣秀吉でさえ、「空腹で死にそうな時に食べたにぎりめしが最高にうまかった」旨の発言をしたとどこかで見たことがあります。山登りをして、頂上でたべるにぎりめしは、確かに死ぬほどおいしいものです。そう思われませんか?。しかし、たかが、にぎりめし。究極のメニューと言うほどのものではないことは明かです。食事が出されるシチュエーションによって味が変わるとしたら、やはり、絶対的なおいしさなんて、ないのではないでしょうか。

 食文化という意味で考えれば、年齢、出身地等で全く嗜好が変わります。私的には、味噌は八丁味噌に限ると思っていますが、そうでもない妻は嫌味のように白味噌の味噌汁をつくってくれます。残念ながら、日本全体から見れば、赤味噌派は少数派と言わざるを得ません。おっと、究極のメニューに赤味噌料理が入るかどうかは別ですが。

 高級フランス料理はどうでしょうか。有名シェフのつくる最高級の料理に、けちの付けようはないでしょう。しかし、じゃあ、おいしいから毎日食べろと言われれば、どうなんでしょうか。毎日食べたことはないので、あくまで想像の世界ですが、絶対的においしいであろう高級フランス料理も、毎日食べれば、徐々に慣れてしまい、それが普通になっておいしいという感情が持てなくなるのではないでしょうか。だいいち、飽きてしまいそうですから、フランス料理の合間に、たまに、白菜の漬け物をポリポリしながら、お茶漬けをずるずるとすすったら、そちらの方が恐ろしくおいしいような気もします。

 食事と言えば、おいしさだけではなく、健康という面を考える方もいるでしょう。食材に関し、有機だ、無農薬だと言うところに価値観を置く方もいるでしょうし、天然か、養殖かにこだわる方もいるでしょう。物によっては産地の違いも問題になるかもしれません。
 お店で食事をするということになれば、その店の雰囲気が気にいるか、気にいらないか、そんな違いも人それぞれということになります。

 私の結論はこうです。美味しんぼの山岡のように、“絶対的”においしい料理を探求することを否定するわけではありませんが(料理人であれば、むしろその専門の道を極めるべき・・かな?)、所詮、おいしいという感覚は“相対的”であり、非常に曖昧な概念だということです。そして誰かの“絶対”は他の誰かの“絶対”ではなく、あくまで曖昧な、相対的なものなのですから、それを押しつけるべきでもないと考えているのです。押しつけるとしたら、味噌汁は赤味噌に限る、そのことだけです。えっっっ?。

 しかし、現在の世の中には、そんな、相対的な、曖昧な概念を許さないという雰囲気もあり、また、それこそどこまで行っても曖昧なはずのことがらを、絶対的なイデオロギーで対立していることもあります。

 そんなわけで、私が感じている、絶対という矛盾を、2つ3つ?取り上げて、これから順次記事にしていきたいと思っています。最近書いてきた、新平等主義シリーズともおおいに関連しますし、前のシリーズの最後に書いた、宝くじの法則は、まさにこの絶対と相対の狭間の話であったことを追記しておきます。

 人気blogランキングに登録しています。ぜひ清きクリックを!
 ↑↑クリック!
 BlogPeople「ニュース・一般」ブログランキングにも清きクリックを! ↑↑クリック!

|

« レア書籍? | トップページ | 人間相対性理論(医学と料理人の曖昧) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 人間相対性理論(曖昧の世界へ):

» 相対性理論 最新情報 - Nowpie (なうぴー) J-POP [Nowpie (なうぴー) J-POP]
相対性理論 の最新情報が一目でわかる!ニュース、ブログ、オークション、人気ランキング、画像、動画、テレビ番組、Twitterなど [続きを読む]

受信: 2014/07/29 07:49

« レア書籍? | トップページ | 人間相対性理論(医学と料理人の曖昧) »