« 「エリート、世にはびこる」シリーズが始まるのか? | トップページ | エリート論と南無阿弥陀仏 »

2015/02/27

ゴルフ理論とエリート論

 一応、一応ですが、私、ゴルフを少々たしなんでおります。しかし、ほぼ練習というものをしたことがありませんでした。なぜ、練習をしないのかと言えば、自己流で練習をしていると、やればやるほど打てなくなってしまうからです。かといって、ゴルフ教室やら、レッスンやらに行く気は全くない・・・。前日こう打てばいいのかと開眼したつもりが、今日は全くできない。それを繰り返すうち、練習してラウンドしても、練習しなくてラウンドしても結果がほとんど変わらないと気付いて、ぱたりと練習をしなくなってしまったのです。

 ところが、だんだん年をとってきたら、まあ当たり前なのですが、以前のスコアーをキープできなくなってしまいました。まさに、素人レベルから、ド素人レベルへ、レベルダウンしてしまったのです。しかもゴルフ自体1年に1回か2回程度ですから、上手くなりようも無いわけです。

 そんな折も折、ふとしたきっかけで、現在1週間に1~2回ほど打ちっ放しに行くようになりました。球数は少ないですが、そもそも体をほとんど動かしていなかった若年寄にとっては、丁度いい運動となっています。

 そしてそのきっかけというのが、動画サイトに無数に投稿されている、ゴルフのレッスン動画を見たことでした(若干著作権的に怪しいものもありましたが)。ゴルフ教室やら、レッスンやらに行く気は相変わらずありませんが、何となく動画でこう打てばよいと解説されているのを見ると、自分でもまねしてやってみようかと考えたわけです。その当たり極めて単純な精神構造の私でございます。

 結論から言うと、いくら動画を見たからといって、言われているとおりに打てているのかどうかは自分では全く評価できませんから、ちゃんと先生に見てもらえる、ゴルフ教室やら、レッスンやらの方が確実に上達できるのではないかと思わなくもありません(笑)。が、まあ、何となく、打つ理屈というものが自分なりに理解できるようになり、以前よりは打てるようになったのではないかと考えております。もちろんそれが、忠実にレッスン動画の再現ができているからなのか、ただ単に、それをきっかけに定期的に練習ができているからなのかはよくわかりません。一応、両方としておきましょうか。

 そんな、私の下手なゴルフの話はともかく、その無数にある動画を繰り返し繰り返し見ているうちに、非常にためになるレッスン動画と、全く役に立たないレッスン動画があるということに気付きました。もちろん個人的な見解であり、見る人のレベルや癖などに基づく合う合わないということも当然あります。また、動画に出てくる先生に、直接教えてもらえれば上手なるかもしれませんが、あくまで、動画を通して上手くなるかどうかという視点からの話です。

 それは、その動画に出てくる先生というのはゴルフが非常に上手い人であり、動画を見ている、例えば私は、ド素人レベルであるということを、どのように認識しているかという問題に帰結します。

 動画の先生というのは、プロゴルファーがほとんどですが、一線で活躍するツアープロから、ティーチングプロまで様々です。いずれにしても、小さな頃からゴルフを始めて、おそらく毎日何百??何千球???という練習を積んできたのでしょう。我々ド素人というのは、ほとんどが社会人になってからゴルフを始めて、練習といっても、私のようにせいぜい週1~2回、1回に百球程度打ちっぱなしをする、或はそれ以下という人も多いのが現実です。つまり、先生が、我々ド素人の目線に落として指導しているのか、それとも、プロのイメージのまま我々ド素人でも理解できるはずだと思ってプロ仕様で指導しているのかで、我々ド素人に役立つかどうかがはっきり分かれてしまうのです。

 おおざっぱに言って、一線で活躍するツアープロの指導は、プロのイメージのまま、スイングのイメージだけを語ることが多く、我々ド素人には一体どうやって打てばいいのか具体性が無く全く理解できないことが少なくありません。いわゆる長島式「パ~ンと打て!」みたいな感じです。よくあるパターンは、「こういうイメージを持ってクラブを振るといいと思います。では、やってみます。はい、このように柔らかい球が打てました・・・。」じゃあ、な~んにもわかりませんし、それはプロだからできるという話が結構多いのです。

 一方、多くのアマチュアの生徒を抱えているティーチングプロの場合、生徒にどのような言葉を使って、どうのように指導すれば上手くなるか?という観点で指導していることが多いため、非常に我々にわかりやすいことが多いと感じます。「こういうイメージを持ってクラブを振れとよく言われますが、アマチュアの皆さんがそれをやると、こうこうこういう理由で、むしろ球筋が悪くなります」なんて言われて目から鱗ということが少なくないのです。

 要するに、「プロの打ち方ができれば上手くなるはずだ」という指導か、「アマチュアが上手くなっていくその結果、経験としての」指導法なのかという違いであり、我々のようなド素人であっても「プロのように打てるはずだ」と考えているか、「アマチュアはアマチュアであり、プロじゃない」と割り切っているかの違いとも言えるでしょう。

 今後(同じような内容で過去にも書いてきましたが)、「エリートが、エリート目線で、エリート仕様の世界を作ってしまうことに警鐘を鳴らそう」と思っているのですが、そのとっかかりとして、ゴルフの話をしてみました。ゴルフのエリートたる、プロゴルファーが、ド素人にプロ仕様の指導をすると、そこには不幸な世界しか訪れない・・・・というお話をさせていただきました(笑)。個人的見解が随分含まれておりますので、その当たりは、ご容赦の程よろしくお願いします。

 人気blogランキングに登録しています。ぜひ清きクリックを!
 ↑↑クリック!
 BlogPeople「ニュース・一般」ブログランキングにも清きクリックを! ↑↑クリック!

 かなり前からツイッター始めています。よろしければfollowしてください。そんなにつぶやいていませんが。

|

« 「エリート、世にはびこる」シリーズが始まるのか? | トップページ | エリート論と南無阿弥陀仏 »

コメント

たとえば事務の引継なんかも苦労しますね。幸いにして、おいらは7年間全く変わらんお仕事させてもらってるので、そういう引継はここ最近はしてないのですが、過去の経験からすると、どこまで詳しく説明するか、このへんが何とも難しい。

実際こちらは経験でなるものはなるって感覚でいってしまいます。

投稿: demecchi | 2015/04/02 09:35

demecchi様。コメントありがとうございます。
最近、自分のブログさえ見ておらず、コメント遅くなりました。
私の場合も、仕事の引継ぎは、習うより慣れろと考えていますので(引継ぎ相手は、私と同じくらいの能力の人間のはずだと考えて)、そこそこに「ば~んと打って下さい」的に申し送っていると思います。まあ、明らかにダメと考えれば、目線を下げて、懇切丁寧でないとダメかもしれませんね。その当たりの見極めでしょうか。
ただ、プロゴルファーと素人ゴルファーは違いすぎて困ってしまいますけどね。
また遊びに来て下さい。

投稿: 彰の介 | 2015/04/09 15:07

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ゴルフ理論とエリート論:

« 「エリート、世にはびこる」シリーズが始まるのか? | トップページ | エリート論と南無阿弥陀仏 »