以前にも記事にしたことがあるのですが、我が家の宗教は、南無阿弥陀仏と唱える仏教の某宗派です。と言っても、いわゆる世間で言うところの、葬式仏教でして、葬式、法事、寺院改修のお布施の話(イラ、イラ、イラ・・・)以外で、特にお寺と関わることはありません。人生の生きる指針が、その宗派の教えかと言われれば、全く無関係としか言いようがありません。
それもそのはず、そもそも、お寺のお坊さんから、その教えとやらを一度として聞いたことがないのです。しかも、「お経を習いましょう」という会に参加して、お経の読み上げ方?唱え方??歌い方???は教えてもらったのにも関わらず、その時に、教えというものを、これっぽっちも聞かなかったのです。私の場合、南無阿弥陀仏の意味を知ったのも、つい数年前ネットで調べて知ったという有様なのです。
だいたい、お経というのは、漢文の漢字の音を歌詞にした、歌のような音楽です。普通素人が、漢文の音をただ読み上げたとしても、その意味は全くわかりません。例えば、葬式の時に、その教えたる仏典の漢文を、お坊さんが読み上げたところで、聴いている聴衆には、その教えが注入されるわけでも何でもありません。ただ音楽として聴き、何となく日本人にとっては、いかにも葬式っぽい雰囲気だなあと感じること以外に何もないというのが現実というものです。
というふうに、その存在意義をいちいち考えて、屁理屈を垂れる私のような人間は意外に少ないのかもしれません。そうでなければ、その教えや文化が何百年も続くのでしょうか。そもそも、その教えというものを、全ての門徒?が理解しなければならないのでしょうか。
私のような屁理屈屋は、いちいち、なんで、どうして、どうやって、何のためにと考える嫌な癖があるわけですが、私自身はもちろん私自身の頭の中のことですから、それが悪いこととも、おかしなこととも考えず、当然のこととして生きてきました。ですから、上記のような「お経」に対する疑問が頭をかすめれば、いちいちその存在理由という理屈を必死に考えてしまうのです。そして、考えれば考えるほどに疑問に思うことは、
「どうして私以外の人は、疑問に思わないのだろう」
「どうして、こんないい加減な現状を受け入れるのだろう」
というところにたどり着いてしまうのです。10数年前まではそこで終了だったのですが、残念ながら現在「ブログ」なるものが存在し、インターネットの片隅とは言え、意見発信ができてしまいます。だからその鬱憤をこのブログに書き続けてきたのですが(最近極めてエントリーが少ないですが・・・、鬱憤が減ったか・・・)、ちょっと待てよと思い出した今日この頃なのです。そう、何か知りませんが、私も悟りが開けたのかもしれません(笑)。
考えなくてはならないことは、「私が疑問に思っていることを、全ての人が疑問として持つべきである」ということが正しいかどうか。「全ての人が、私レベルの屁理屈屋になるべき」という考えが、正しいことかどうか。仏教の教えを、全ての仏教徒が知っていなければならないのかどうか。あるいは、知ろうとしなければならないものなのかどうか。宗教者(身近なところではお寺の坊さん)は、徹底的に信徒に教えをたたき込むべきかどうか。
最近の私の考え方によれば、人それぞれにレベルというものがあり、全ての人を同一レベルまで引き上げなければならないという考え方は非常に危険であると思っています。偏った私のような人間の考え方を全ての人が興味を持ったり理解することはそもそも無理です。理解できる人が、自分の立場で賛成反対すればいいのであって、理解できない人に考えろと押しつけることこそ大問題なのです。
実は、まさにそれを体現しているのが「お経」ではないかということを最近考えていたのです。お坊さんが、お経に書いてあることの全ての意味を担保して、信徒の我々は、よくわからないけど、とにかく読んだり聞いたりしていればいい。意味が知りたいレベルの人は、調べればいい。間違っていると考えるレベルの人は反論すればいい。何もわからないといって、何も疑問に思わないからといって、何も考えないからといって、そういうレベルなのであれば、それでいい。最終的にはお坊さんが担保してくれているので、全ての人がいずれにしても極楽浄土に行かせていただける(死んだらだけど・・・)。そういう世界なのかなと考えているのです。
そう考えると、いわゆる各種宗教の原理主義というのは、宗旨の原理主義ではなく、信者のレベルに合わせることなく全ての信者に徹底させるという意味での原理主義ではないかと思うのです。それが理解できない人にまで、考え方を押しつける。それは、原理主義という理屈を考えた、ある種のエリートたちの自己満足に過ぎず、エリートの理屈を、エリートでない一般の人々に押しつけることが本当に幸せなのかどうかは、神のみぞ知るということでしょうか。
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