デフレな世の中の不安な日々
ブラック企業なんていう言葉が聞かれ始めてもうずいぶんな日にちが流れているような気がしますが、先日、今の世の中ってこういうものなのかなあ?と考えしまうことがあったため、いろいろと私の勝手な解釈も含めてご報告まで。
私はお金持ちなので(笑)、滅多にチェーン店的なお店や、ファミレス的なところに入って食事をしたりすることはないのですが(その手のお店の全てが私の口に合わないわけではありませんが・・・(笑、大見栄))、妻と、とあるショッピングセンター的なところへ行った時のお昼に、そこに出店している、とあるその手のラーメン店に入ることになりました。
日曜日ではあったものの、少し時間がずれているのに、結構な人だかりで、順番であれこれ30分くらい待たされたでしょうか。ただ、入る前から、私は、店のなかをのぞき込んでいて、気になったことがあったのです。何十人も入れるお店なのに、どうも働いている、いわゆるウェイトレスさんが一人しかいないのです。
順番が回ってきて、やっと店内へご案内となったのですが、そこで、あれ??っと思うことがありました。はいどうぞと指さされた、我々の座る席の隣の席も、一個離れた席も、ちょっと離れた席も、食事が終わったどんぶりやら何やらが、全く片付けられることなく、そのまんまになっているではありませんか。もちろん我々が案内された席は片付けられているのは当然ですが、何とも気分の悪さを感じてしまいました。
店内に座ってみて、客の見える範囲内で(厨房を除き)働いているのは、さっきのウェイトレスさんだけではなく、もう一人、できたラーメンなどを運んでくる人がいるのはわかりました。
基本的なウェイトレスさんの動きを見ていると・・・、次に呼ぶべき客が2人だとすると、2人席にそのままになっているどんぶりを片付ける、客を呼び込む、水を汲んで置く、会計の人がいたら会計する、注文をとる、またどこかの席のどんぶりなどを片付けて、客を呼び込む・・・の繰り返し。と、文字にして書けばたいしたことはなさそうですが、それぞれの作業にそれ相応の時間はかかるので、確かに客が去った席のどんぶりを片付ける時間なさそうです。その、もう一人の、ラーメン運んでくる人も、少しは片付けなどをやるのですが、すぐに見えないところに入ってしまっていたところをみると、もしかして、ラーメンづくりもしているのか、ご飯をよそったり、汁物や餃子の準備等の作業もしたりしているのかもしれません。まあ、よく働く二人だと感心してみていました。
しかし、感心ばかりしていられません。先ほども書いたように、片付けるべき物がそのまんま、待ち時間も長い。だからウェイトレスさんもう一人雇って仕事を分担すれば、もっと回転するし、サービスも良くなると思うのだけど、こうやって少人数で人件費を抑えるのが当たり前の世の中になってしまったのでしょうか。あくまで余計な邪推ですが、このウェイトレスさんもただのアルバイトで、決して高い時給をもらっているわけではないでしょう。よく働くからといって、時給が相場の1.5倍、2倍ということも残念ながらなさそうです。
デフレの時代で何が起きているかと言えば・・・、お客は安くないと来てくれないので、単価を下げる。そのために経費を削減する。すなわち、人件費を削り、多少のサービスの低下も目をつぶる。どんぶりそのままなんて言うのは、基本的に客には関係ないので放置し、アルバイトのウェイトレスさんの仕事量当たりのお給金は下げる。給料が下がっている人が多ければ、安い物しか売れないので、さらなる人件費とサービス低下を引き起こす・・・。
私は経済学者でも経済評論家でもないので、そんな私の理屈に信憑性はありませんが、当たらずとも遠からずではないでしょうか。ところが、そんな風に、ウェイトレスさん仕事大変で可哀想的な物の見方でこの店を眺めていた私に、衝撃の事実が突きつけられたのです。
私はラーメン屋に入ったのにも関わらず、新メニューという豚生姜焼き定食を頼んだのですが、出てきた生姜焼きに愕然としてしまいました・・・・。
確かに私はお金持ちなので(笑)、そもそも普段から良いものしか食べていないわけですが(笑)、その生姜焼きの豚肉、もう残念としか言いようがない、切れ端の切れ端みたいな肉で作ってあって、添えられたキャベツは、シャキシャキならぬ、カピカピ?カヒカヒ?だったのです。味は・・・、味は決して悪くないですよ、若干私は味覚のストライクゾーンが広いこともありますが、食えないとか、不味いなんてことはありません。でも、生姜焼きという言葉から頭の中で想像していた物とは別物の、いかにも残念な物が目の前に出てきた時、ウェイトレスさんの時給の低下?、片付けもされないような店内環境?、いやいやそんなものではなく、商品そのものこそ経費削減の中心であって、口に入れた時の不快感さえなければ、それが一体どんな材料を使っていようが、どんな化学物質を使って味付けをしてあろうが、安さこそが最優先される世の中になってしまったのかなあということを、思い知らされてしまったというわけです。
デフレの時代と言われて久しいわけですが、給金が下がる、格差が広がる(特に新自由主義的施策を進めれば)、ブラックな職場が増える、等の問題が指摘されています。が、もう一つ、安さが第一の目的になるために、商品やサービスの質が落ちていくということが挙げられそうです。しかし、一見するとそれは、まるで無駄を省いたような、見た目は変らないような、味は決してまずくないような物だったりするわけで、つまり、まがい物や手抜きの横行を許しているような気がしてなりません。
それって、日本の物作りの歴史からはどんどん遠く離れてしまっているような、そんな思いにふけってしまっている私は、ただの贅沢な人間ということなのでしょうか??
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コメント
どこの飲食店でもたいていのチェーン店では必要最小限度以下の人数で回してますね。
おいらは娘や女房と、はま寿司によく行くのですが、先日久しぶりにいってみるとわさび抜きが基本というおいらにとっては衝撃の状態に相成っておりました。人員削減の一環なんでしょうね、これも。
投稿: demecchi | 2015/11/11 09:18
demecchi様、毎度コメントありがとうございます。
私は確かお金持ちでのはずですが(笑)、はま寿司もくら寿司もかっぱ寿司もよく行きます。
回転寿司は、いわゆる薄利多売系の代名詞ですが、上記私が入ったラーメン屋も、値段600円そこそこですから、同じ薄利多売系だと考えなければいけないかもしれませんね。質をうんぬんするのは野暮だったかな?
投稿: 彰の介 | 2015/11/11 14:22